ワーホリ!いわて|ワーク&ステイ PROGRAM

実施レポート

[2023冬]株式会社エーデルワイン・サポート(ガラス体験工房 森のくに)

K.Yさん

念願のものづくり ! ”運命”とも呼べる経験を、 ここ地元岩手で

K.Yさん

K.Yさん

滞在期間 2024/2/23~2024/3/4

小さな頃から現在まで趣味として楽しんでいて、いつか本格的に学んでみたいという強い思いがあった“ものづくり”。
今回のワーホリでは、そんな私の思いと就労を受け入れてくださる【ガラス体験工房 森のくに】の皆さまがいらっしゃったことが奇跡的にマッチして、実現に至りました。

私は高校から大学生の現在に至るまで、ピアノの演奏を専攻しています。そのため、ものづくりに関する専門的なこと、また特にガラスに関する知識ももちろんありませんでした。今回のワーホリではまずはものづくりに関することを幅広く学んでいく。そして、最終的には「ものづくりを生業とするってどういうことなのか」についてを学ぶことを一番の目的としました。

今回のワーホリを終えた結果、 “より、ものづくりに興味を持った”というのが一番の率直な感想です。
ガラスを削る・磨く加工やバーナーを使用した作品作りを体験させてもらいましたが、どれも容易に出来るものではなく、その難しさを肌で感じました。しかし一方で、いろんな苦労を乗り越えた先に、かけがえのない大きな喜びがあることも知りました。どんな作品を作るのか考え、それを手作業で一つ一つ自らの手で形にしていく。そんな丹精込めた作品がお客様の手元に届き、長く愛される。それを成し得てでしか巡り逢えない喜びが待っているという魅力に、惹きつけられたのです。
また、より興味を持った背景には、「これまで私がピアノから得てきた経験」がものづくりにも生かされるのだと知ることができたことも挙げられます。
お客様に喜んでもらうために努力を積み重ねること、様々な視点でアプローチをし続けながら、一つのことに向き合うこと、自分だけの表現を追求すること、など共通点がいっぱいありました。このようなことを生かすことができた場面が、このワーホリ期間で多くありました。
一方で、音楽には無い、ものづくりにしか無い魅力があることも知りました。
“時間が経過しても、作品が残り続ける”。自分の手元から作品が離れた後も、お客様の日常に溶け込み、使い続けてもらえるのです。だからこそのおもしろさがものづくりにはあるのだと学べたのも、大きな収穫でした。

さらに、今回のワーホリは、ものづくりの制作体験だけでなく、体験工房としての接客業も経験させていただきました。
お客様が笑顔で体験なさっている場面に直接立ち会い、そして思い出作りのお手伝いをすることができる喜びがあることを知りました。またその接客に関しても、自分なりの工夫がいくらでもできるのだと学びました。
接客に関しては、元々苦手意識をもっていたのですが、得られる喜びの方が大きく、次第に緊張もほぐれていきました。体験工房での接客は、やりがいがあり、素敵なお仕事だなとしみじみ感じました。

また、ワーホリ期間中はほかのワーホリ参加者との交流会に参加し、盛岡そして岩手について改めて知る機会をいただきました。交流会に参加していた、岩手に初めて来た同世代の人たちと話したり、また盛岡のまち歩きツアーの参加を通して、岩手は私の知らない魅力がまだまだあるのだと気付かされたのです。その岩手の街の魅力には、住んでいるからこそわざわざ知ろうとするきっかけが少なく、気付けないのだと思いました。
さらに、ワーホリ期間中はひな祭りの時期と重なり、 【おおはさま宿場のひな祭り】に行ったり、雛まんじゅう作りをするなど、 “大迫のひな祭り”を体験しました。
ひな祭りの華やかな雰囲気を楽しんだと共に、このお祭りを通じて地域の方々と交流をしました。大迫では人同士の密な関わりがあり、人の温かみを感じられる街なのだと印象を受けました。

以上のように、岩手でしか体験できないこと、そしてガラス体験工房 森のくにでしかできない貴重な体験をさせてもらいましたが、もしこのワーホリが岩手という場所でなければ、私は参加に至らなかったと思います。
“地元だから”がワーホリに申し込むきっかけだったのです。しかし偶然にも岩手にこのような素敵な施設があって、そして働かせてもらい、自分がやりたかったことを叶えられたのが、運命なのかなと思いました。ワーホリをさせてもらえて本当に良かったと思います。

ものづくりには、もっともっと奥深い、私の知らないことが多くあると思います。2週間の勤務を終えて、きっと私が体験しているのはまだほんの表面的な部分でしかないのだろうと感じました。より専門的で高い技術が求められ、また、より自分だけのオリジナリティを求めた制作活動を経験したり、接客の経験も多く積むと、さらに新たな景色が見えるのかなと思ったのです。
そんな限界がない、やればやるほど色んな景色が見えてくる“ものづくり”を知れた初めての経験が、今回のワーホリでした!

~ わたしのワーホリ滞在記 ~

■2024/2/19
ワーホリの参加者との交流会に参加しました。
盛岡駅に集合後、まずは歩いて福田パン本店を訪れました。
福田パンを食べること自体久しぶりで、さらに福田パンの本店を訪れることも何年ぶりか分からないほど久しぶりのことでした。
その後、マリオスにてパンをいただきましたが、美味しくて朝ご飯を食べてきたものの、パンのほとんどを食べてしまいました。福田パンの美味しさを再確認した瞬間でした。
マリオスでは展望室を訪れ、盛岡市内の景色を一望しました。様々な建物の位置関係を見ることが出来たものの、あいにくの曇り空で岩手山が見えなかったのは少し残念でした。

次に、盛岡という星でBASE STATIONをスタート地点に、ガイドさんと合流し、まち歩きツアーを行っていただきました。
盛岡の中心地にある建物を見たことはあったものの、その場所に関する歴史についての話をうかがい、初めて知ることがたくさんありました。盛岡城は豊臣との繋がりがあって築城されたこと、城を守るために近くに川が流れる場所が選ばれていること、神社とお城にまつわる話など...。ここには挙げられないほどたくさんの興味深いお話をうかがいました。歴史をはじめとする様々なことを知ると、より盛岡という街の魅力に気付かされました。

その後、大同苑にて冷麺をいただきました。甘いスープが特徴で、そのままいただいても、辛みを入れてもとても美味しかったです。
食後は、ワーホリ参加者4名でSAIEN COFFEEを訪れ、別腹のスイーツを食べながら交流しました。
交流会全体の時間を、他の参加者とお話ししながら楽しむことができました。出身地も大学の専攻も違う人たちと交流することは、自分にとって新鮮な話ばかりでとても楽しく、また刺激的な時間でした。
1日の交流会では話し足りず、仲良くなったと思った頃にはお別れの時間でとても寂しかったです。またどこかで会えたらなと思います。

まち歩きをしてみて、盛岡がニューヨークタイムズで2023年に行くべき都市2位に選ばれたことは知っていたものの、それが何故なのか、ということについて今日初めて知りました。混雑がなく歩きやすい、市街地に様々な歴史的な建物が建ち並んでおり徒歩で楽しむことができる、など改めて気付かされた盛岡についての魅力が、選出された背景にありました。
また、カフェが多いということも選ばれた理由に挙げられると教えていただきましたが、そのことは初めて知りました。
実際にまち歩きをしていてもいくつものカフェがあり、いつか訪れたいと思いました。ただ、私はコーヒーを飲むことが苦手なので、飲めたらもっとカフェ巡りを楽しむことができるのになあ...と少し悔しい気持ちになりました。

■2024/2/21
ワーホリ事務局(ジョブカフェいわて)で、ガイダンスを行っていただきました。岩手到着から就労初日まで日にちが空いていたため、ワーホリがまだまだ先のことだと考えていたものの、ガイダンスを経て、いよいよ2日後に迫ることを実感しました。

その後、ジョブカフェいわて内でのイベント『しごとトークカフェ』に参加し、個人事業主として働く、たまやま温泉Labの一ノ渡渉さんのお話をうかがいました。
“好きなことを仕事にする”ということは実際にどういうことなのか、リアルなお話を聞くことができました。個人事業主は、全ての責任を負わなければいけないという大変さはあるものの、好きなことを自分のペースで、自分に合ったやり方で仕事をすることが出来るというプラスの面も持ち合わせていることを知りました。
また、お話の端々から、仕事に対する並々ならぬ覚悟や、自分のブランドに高いプライドを持ってていることを感じました。そのような覚悟やプライドがあって、お客様に愛され続ける商品を生産できるのだと学びになりました。
一ノ渡さんは人前で話すことが苦手で、「商品を作る作業は好きだが、販売スタッフとして働く際は仕事と割り切って我慢しながら働いている」というお話が印象に残りました。
私も一ノ渡さんと同じく人と対面することは得意ではないのですが、このように個人事業主として好きなものを作りつつ、時には苦手なことも仕事として割り切る、という働き方があるのか、と気付かされました。このような働き方を、将来の選択肢の一つとして考えてみようと思いました。

■2024/2/23
勤務初日でした。
ガラス体験工房 森のくにでワーホリをすることに楽しみでいっぱいの気持ちでしたが、森のくに到着後には、その気持ちが一層高まりました。販売されている様々な種類のガラス細工の作品たち、そしてたくさんの雛人形が天井に飾られた店内を目の前にしたからです。そんな店内に、まずはとても癒やされました。
そして、森のくにで働くみなさんから、業務に関わる様々なことを、とても丁寧に教わりました。特にレジに関することは覚えることが多く、大変だと感じていたところ、「徐々に慣れて覚えていけば良いよ。最初だから全て覚えられなくて大丈夫だよ」と声を掛けてくださり、とても安心しました。
レジの練習の時点で「お客様を目の前にすると緊張する」と言われましたが、実際に午後レジを行うと、見事「本当にこれで合っているかな」と不安な気持ちになりました。レジについては、これから経験を積み、徐々に早くこなせるようになりたいと思いました。

今日は、サンドブラスト体験をさせていただきました。
時間を掛けてたくさんの花や円を散りばめるデザインのグラスを作成しました。
手間を掛けた分、完成したときの達成感は大きかったです。また、砂をグラスにつける工程も体験しましたが、グラスの角度や機械との距離、隙間無く砂をつけなければならないなど留意点が多く、苦労しました。
私は砂がついていない部分が残ったまま機械からグラスを取り出してしまい、同じ作業を3度繰り返しました。この工程は、これからあと数回やれば感覚やコツを掴んでいけそうだなと感じました。

初日を終えて、森のくにでは作品を制作をすることの楽しさを味わうことができたのはもちろんですが、お客様と接することの喜びも得られるなと感じました。サンドブラスト体験をしているお客様が楽しそうで、その後笑顔で帰って行く様子が見られて、とても幸せな気持ちになりました。
「ものづくり」を通じて、働く自分もお客様も幸せになれることは、とても素晴らしいことだと思いました。

■2024/2/24
本日は、1日中雛まんじゅう作り教室に関わる業務を行いました。
私自身は、これまでに雛まんじゅうを見たり食べたりしたことが無かったので、お手伝いをしながら作り方などについて一から学びました。
おまんじゅう作りには手間がかかり、完成までに合計1時間以上の時間を要しましたが、完成した雛まんじゅうを見ると、その美しさにうっとりし、達成感がありました。
1年に1回のひな祭りの際に、綺麗な模様が描かれ、色鮮やかな雛まんじゅうを作ることは、見た目だけでなく、心にも彩りを与えるような素敵な体験だと思いました。私は、元々あんこが得意ではなかったのですが、雛まんじゅうは甘さ控えめで食べやすく、2個もペロリと食べてしまいました。とても美味しかったです。

業務では、雛まんじゅう作り教室が円滑に進むように道具の準備・片付けなどを、会場の様子をうかがいながら行いました。体験教室の手伝いをしたことが初めての経験であったこと、また雛まんじゅう作りの作り方を知らないまま業務を開始したことにより、最初は何をすれば良いのか分からず指示されたことを行うことしかできませんでした。しかし、Hさんから、「私たちは、先生が円滑に指導を進められるようにサポートをすることが求められている。そのために先を見通したり、お客様の作業の様子を注視し、自ら行動することが必要だ」とご指導いただきました。
その後は、徐々にですが、このことを生かし、臨機応変に行動することができたのではないかと思います。今日ここでご指導いただいたことは、工房でも共通して大切なことであると教えていただいたので、これからも意識していきたいと思いました。

明日は、昨日行ったサンドブラスト体験の砂の吹きつけをもう一度練習し、可能であれば実際に業務として行う、という予定になりました。自分にできるのか不安でいっぱいの気持ちですが、一生懸命取り組もうと思います。

■2024/2/25
本日は、始めに予約されていた体験の道具の準備を行いました。その際に、ただ必要な分の道具を並べるだけでなく、お客様が使いやすいように、また見た目も美しく並べることが大切だとKさんに教えていただきました。体験工房としてお客様にサービスを提供するということは、このような細やかな気配りが大切なのだと学びました。

午後は、底が加工されていないガラスのぐい呑みを、削ったり磨いたりして平らにする、という加工を体験させてもらいました。
いくつかの機械を使用して、削る・磨くという作業を5回繰り返したのですが、手間の多さに驚きました。削ったり磨く作業をした後はグラスが汚れているので洗い、その後空気を吹き付けて水分を飛ばします。そしてグラスをライトに当ててきちんと削れているのかを確認する、ということを何度も繰り返しました。
また、削る・磨く工程に機械や道具を何種類か使用したのですが、それが変わるごとに求められる力加減が異なり、またその力加減は細やかな調整が必要で、とても難しいものでした。
このような加工は何度も練習し、感覚を養うという方法でしか修得できないものだと分かりました。

さらに本日は、業務の合間に、支配人からお仕事に関する様々なお話をうかがうことができました。
支配人がものづくりの手段としてガラスを選んだ理由には、「手元に残るものを作りたい」という想いがあったことが背景にあるそうです。実際に学生時代に作成した作品が店内に展示されており、それを見ると「作ることが楽しくて仕方なかった」という、作った当時の感情が蘇るそうです。
また、若手時代に練習として作ったグラスなどが他にもたくさん残っており、今見るとその当時の作品は技術面では今より劣っているものの、1つの作品に込める熱量がものすごかった、と感じ刺激を受けるそうです。
音楽の演奏は形としては残らないですが、ものづくりには形として手元にずっと残るおもしろさがあるのだと思いました。

■2024/2/27
本日は、まず道路や駐車場に積もった10センチから15センチほどの雪を除雪する業務から始まりました。気温が高いため湿った重い雪で、また広い範囲を行わなければならず除雪をするのが大変でした。夜には腕がパンパンになるほど、力を使いました。
明日の筋肉痛が確定のようです…。

午後は、トンボ玉を作る体験をさせてもらいました。
最初にHさんにお手本を見せてもらい、その後Hさんにサポートしていただきながら体験をしました。お手本の様子を見ながら説明を聞いたときは、頭で理解をすることができたものの、実際に自分がやってみると思い通りにならず、とても難しかったです。
溶けたガラスは下へと垂れてくるため、垂れないように気をつけたり、道具を左右の手で持ち替えたり、ガラスを常にバーナーの中心に保たなければならないなど、考えることが多かったのです。3回ほど作らせてもらいましたが、結局3回ともHさんのサーポートを受けなければ作ることができませんでした。
ただ、体験してみて、トンボ玉のおもしろさは完成の姿がすぐに分からないところだと思いました。
トンボ玉は、作ってから30分ほど冷まし、その後初めて完成した姿を見ることができます。完成したトンボ玉を見てみると、色の混ざる模様が回数ごとに異なり、作ったトンボ玉は世界に一つだけのものになるのだと分かりました。
そんな一期一会のトンボ玉が、素敵だなと思いました。

■2024/2/29
本日は、森のくにとして待ちに待った窯(溶解炉)の搬入が行われた日でした。
森のくにでは、コロナ禍に突入したことが理由で吹きガラスの体験が中止になり、窯の使用も中断されていたそうです。そして、老朽化が進んでいた影響もあり、4年もの間、森のくにでは窯が無い寂しい状況が続いていました。そんな中で迎えた今日は、とても喜ばしいことであったのです。
搬入作業を見守っていた支配人とHさんが嬉しそうな表情であったのが印象的で、お二人はずっとこの時を待ち望んでいたのだと感じました。
これから再び吹きガラスの体験が行われ、コロナ禍前の活気が取り戻されることや、支配人が思うがままに作品を作ることができるのだと想像すると、とても楽しみだなと思いました。

本日の私の業務としては、トンボ玉の制作を行いました。おとといの勤務日は、Hさんサポートのもと、3個ほど制作しましたが、本日は一人で制作を行いました。
最初の方はいくつもの留意点を考えながら作業をしていましたが、「 “考えるな、感じろ” だよ!」とアドバイスをいただき、とにかく20個ほど作り続けました。そして、次第に手が自然に動くまでできるようになり、その後商品として販売する用のトンボ玉の制作に入りました。ガラスは溶けると重力によって垂れてしまうため、素早く手を動かし綺麗に成形するのがポイントであり、難しい点でした。
※3枚目の写真は、25日に自分で制作したフュージングを焼きあげたものです。

■2024/3/1
本日は、昨日行ったトンボ玉制作の作業を引き続き行いました。
昨日たくさんの数の量を練習したとは言っても、綺麗な丸の形には作ることができておらず、また大きさなども不揃いでした。そこで、本日はどう作業すれば綺麗な形で、均等な大きさに作ることができるのかを考えながら、ひたすらトンボ玉を制作しました。
制作途中に、私の作業する様子を何回かHさんに見ていただき、ご指導いただきましたが、中々満足のいくトンボ玉を作ることができませんでした。しかし、手の角度や、火に当てるガラスの位置や角度、ガラスを芯棒につける量やタイミングなど、様々な微調整を繰り返していると、自分のやってしまいがちな癖が見えてきました。そして、その癖を意識しながら制作すると、次第に丸い形のトンボ玉を作れるようになりました。この「様々な試行錯誤を繰り返した結果、自分の癖を見つけた」ということをHさんに伝えると、「ものづくりには自分を知ることが大切だ。しかし、知るまでには時間や労力がかかり、大変な作業である」と教えてくださいました。
Hさんからこのお話を聞いたとき、まさしくピアノの演奏でも、上達のためにはこの作業を繰り返していると深く共感しました。普段のピアノの練習で培った自問自答する癖が、ものづくりでも生きたのだと思います。ものづくりとピアノの演奏は全然違うように見えて、実は道が繋がっているね、という話しに至りました。

トンボ玉の制作は、芯棒にガラスを巻き付け丸い形にする、というシンプルな作業ですが、こんなにも苦労するとは思いませんでした。しかし、苦労の先には大きな達成感がありました。

■2024/3/2
本日は、Hさんに大迫町内で行われている【おおはさま宿場の雛祭り】に連れていただきました。
このお祭りでは、江戸時代から受け継がれている古今雛や享保雛が、大迫町内の商店や大迫交流活性化センターなどで飾られており、その雛人形を誰でも見ることができます。今日は、その中の3軒の商店に連れて行っていただききました。
大迫町では、ひな祭りの時期にひな人形と共に五月人形も飾る風習があり、今回は弁慶や義経、桃太郎などの人形も見ることができました。飾られていた人形は江戸時代に作られた物で、とても立派で細かな装飾が美しかったです。
大学生になって実家を離れると、自分では雛人形を飾ることもなくなり、ひな祭りに対する意識はほとんど無くなっていました。街全体でひな祭りを楽しむことができる【おおはさま宿場のひな祭り】を見に行き、そして勤務2日目で体験させてもらった雛まんじゅう作りを通して、ひな祭りの華やかな雰囲気を味わうことができ、楽しかったです。貴重な経験をさせていただきました。

業務としては、前回行ったガラスでできたぐい呑みの底を削る作業を、本日はペーパーウェイトで行いました。
削る機械にガラスを当てる作業が長く続き、気を抜いた瞬間、ガラスが機械に持って行かれ、飛ばされてしまいました。程よい力加減で機械に当て続けなければならず、また、砂の混ざった水がきちんと流れているか頻繁に確認したり、ガラスの向きを持ち替えながら角度を調整して当て続けるなど、様々なことを考えながら作業していると、ついガラスを持つ手の力が緩んでしまったのです。飛ばされたガラスは傷が付いてしまい、その傷を消すための作業もしなければならなくなりました。
ものづくりには瞬発的な集中力だけでなく、継続的に集中力を保つ能力も必要なのだと痛感しました。

■2024/3/3
本日は、お客様がシールを貼ったグラスに、私がサンドブラスト加工を施す、という業務を初めて行いました。お客様のグラスを初めて加工すること、また、加工の練習をしてから1週間ほど時間が空いていたこと、更にお客様が私の作業の様子を動画撮影していたことにより、緊張はMAXでした。
そのため、作業を行いながら、サンドブラスト加工の仕組みを話すときに、噛み噛みになってしまいました。また、砂の吹きつけがまばらになってしまい、完成までに時間がかかってしまいました。作業をスムーズに行うことはもちろん、体験工房として、お客様に分かりやすく説明をしなければならない、という難しさを痛感しました。
ただ、その後違うお客様が体験を行い、再度サンドブラストの加工をしたときには、この初めての経験を生かすことができたと振り返ります。加工の感覚も思い出し、よりスムーズに砂の吹きつけを行うことができ、さらに、余裕が出てきて、お客様と会話を弾ませながら加工することができました。どちらからいらしたのか、今日雪が多く降っていることについて、細かいシールを貼っていて素敵なデザインのグラスを作っていらしたことなど、いろんなことを話すことができました。そうすると、お客様にも楽しんでもらい、またお客様のその姿を見て自分自身も嬉しくなりました。
私自身は、元々、人とコミュニケーションを取ることに苦手意識がありましたが、自分なりに話せば、お客様と会話を楽しむことができるのだと、新たな自分の一面に気付くことができた瞬間でした。

これまで、接客のお仕事には、正確にスムーズに説明しようという意識が最重要なのだと考えていました。しかし、自分の言葉で、自分が話せるペースでお客様と会話をすることが、お客様のためにも自分にとっても何より重要であるのだと、今日の経験で学ぶことができました。

■2024/3/4
あっという間に、最終日がやってきました。
今日の業務では、まず【宮沢賢治童話村内のお土産ショップ 森の店っこや】へ行き、商品の棚卸し作業を行いました。
片道15分ほどの車での移動時間で、支配人と食べ物や音楽などについてお話ししましたが、支配人は様々なことにお詳しかったです。支配人は音楽が大好きで、これまでに全てのジャンルを聴いてきたそうで、世界中のいろんな地域の音楽をご存じでした。大学でピアノを学ぶ私にとっては、クラシックの作曲家についてもかなりの知識をお持ちなことに、特に驚きました。
その他、音楽以外のことについても、色んなお話を聞きました。それらのお話を聞いて、様々なことに興味を持ち、経験してきたからこそ、ものづくりにもその探究心が生かされているのだと印象を受けました。
私も、これからピアノの演奏のためにも、ものづくりに関わるためにも、幅広いことに目を向けて興味をもち、豊かな経験を積んでいきたいと思いました。

また、今日は、以前支配人に投げかけた「なぜガラスを選んだのか」という質問を、ビーズのひもを組む作業をしながら、Hさんにもうかがいました。Hさんがガラスの制作をやろうと思った背景には、「ものづくりの最初から最後まで(構想を練るところから作品が完成する全ての工程に)関わりたい」という思いがあったそうです。
今回のワーホリで行ったトンボ玉の制作体験を通じて、Hさんが行うバーナーを使用してのガラス作品の制作は、とても忍耐のいる作業なのだと、よく分かりました。溶けたガラスを瞬時に加工するため、繊細な手先の動きが必要な作業で、また、細かい部分を見続けなければならなず、更にはバーナーを使用し、酸素が薄くなり眠くなってしまうことにも耐えるなど、様々な苦労がありながらの制作でした。そんな大変な制作を、なぜこれまで続けてこれたのかが、今回した質問「なぜガラスを選んだのか」の回答で分かった気がします。
Hさんは、時間を掛けて、手作りで世界に1つだけの作品をお客様にお届けし、長く愛用してもらうものを作ることに重きを置いていたのです。工場で大量生産され、その後あっという間に時代が移り変わり、再び違うものが生産される、 “消費される”ものづくりでは不可能なことです。だからこそ、手作りをすることに誇りを持ち、制作の大変さを乗り越えられているのたのだと思いました。

今日の業務終了後、お二人にお見送りをしていただきました。その時、ワーホリが終わってしまうのだと急に実感が湧いてきて、寂しい気持ちになりました。明日からはもう出勤しないということを考えると、信じられなかったです。
今後森のくにでは、吹きガラス体験を再開する予定なので、次はその体験をしに遊びに行かせていただくと約束しました。
こんなにも終わるのが名残惜しいほどの充実したワーホリをすることが出来たこと、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

番外編 ~ 帰省途中で、沿岸エリアに立ち寄ってみました ! ~

北海道から八戸を経由して、車で岩手県内を観光しました!

訪れたのは、久慈地下水族館もぐらんぴあ、小袖海女センターとその周辺のあまちゃんロケ地、石神の丘美術館の3カ所です。
水族館では、魚や亀などの生き物たちをじっくりと見ることができたほか、たくさんの種類のクラゲを見ることができました。また、建物の屋上から石油基地を含めた三陸の景色を見ることができ、大満足でした。
その後、海岸沿いの狭く曲がりくねった道を10分~15分ほど運転し、あまちゃんのロケ地を訪れました。ドラマのロケ地を実際に目の前にして感動したことはもちろん、天気も良くのどかな海沿いの雰囲気に癒やされました。
三陸の海をじっくりと見ることが初めてで、その綺麗さに感動しました。青緑色に輝き、海底が見えるほど透き通っていました。この綺麗な海で獲れた海産物はさぞかし美味しいのだろうと、容易に想像することができました。
今回は、ウニが獲れる時期ではなかったため食べられませんでしたが、いつか絶対この三陸で獲れたウニを食べるためにまた訪れたいと思いました。

最後に、道の駅石神の丘に併設された美術館を訪れました。山の中をじっくりと歩きながら石彫の作品を楽しみました。

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盛岡市ふるさとワーキングホリデー事務局

〒020-0024
岩手県盛岡市菜園1-12-18
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[タクシー] 盛岡駅より5分

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火曜~日曜 10時~18時 ※月曜・祝日・その他指定日休み