ワーホリ!いわて|ワーク&ステイ PROGRAM

実施レポート

[2020秋]農事組合法人となん

A.Uさん

岩手で発見したのは、在来種野菜や食育への新たな興味

A.Uさん

A.Uさん

滞在期間 2020/11/26~2020/12/11

今回このワーホリには、将来の就農を検討していることもあり、農業を生業としてやっていけるのか、農村社会でうまく付き合っていけるのか、漠然とした不安を抱えつつ、覚悟を決めるために参加しました。
二週間を通して農作業だけでなく、農村に住む方や新規就農を目指す方など多くの方々と深く関わる機会を頂いて、言葉では言い表せないほどの刺激を受けました。特に、農業をする/しないの二択で悩んでいた視野の狭い私には思いつかなかった、様々な農業の関わり方・生き方を知って、農業の先輩方に会うたびに衝撃を覚えました。

・家事育児に専念するために激務の会社員生活から転職して、農作業や職員の教育に携わるパパ職員さん
・味噌を作るために、大豆・麦の栽培を念頭に独立を目指す兼業ライターの職員さん
・普段は事務方の仕事をしながら、兼業で菊芋の加工品の商品開発を行っている職員さん
・地域の方々の協力を得て漆を栽培したり、おじいちゃんの作ったブルーベリーを加工して製品化する地域おこし協力隊員
・野菜畑に囲まれて健やかに育ったワーホリ同期の青年と、野菜を自給自足したり様々な郷土料理を作ったりまさに理想の生活を送っているご両親

一方で、農業の厳しさも見聞きしました。野菜を作るだけでなく、売ることも考えなくていけないし、大量の水を使って泥を落としたり、高額な機械を導入して後に退けなくなるなど、他にもまだまだ想像しきれない仕事や苦労が多くあるのだと思います。さらには、農家出身の方が、何年も同じ作業を続けるのはうんざりだと感じたり、いまのところ農業に魅力はないと正直に語ってくれたのも、貴重でありがたい意見を伺えたと思っています。また、「雨が降ったら傘を差すが、雪では差さない」という雪国独特の基準のもと、雪が降りしきる中トラクターで畑を耕すこともありましたが、とてもいい思い出になりました。

他に、農業や野菜に関していくつか興味があるものを見つけることができました。
一つ目は、在来種や品種改良した野菜です。今回、碁石のような「黒平豆」やといった在来種野菜や、振り回すには重すぎる棍棒のような「南部一郎かぼちゃ」といった品種改良した野菜に出会いました。珍しい野菜に出会えるとワクワクするし、手に入れて料理してみたいという気持ちが強いことに気づき、やはり料理に関わることもしていきたいと再認識しました。そしてその文化的歴史的意義を含めて野菜についてもっと勉強したいと思いました。
もう一つは、変形や傷などにより廃棄されてしまう規格外野菜の活用です。市場に出回らない規格外野菜は、近所付き合いやちょっとした手土産のツールとして重要な役割を果たしていると行く先々で実感しました(珈琲代わりにりんごを勧められて、かじりながらお話することもありました)。思えば畑で初めて五股の大根に出会ったとき、お宝を掘り当てた気分になって持って帰ったことを思い出しました。現在は大量に流通させるためだとか、消費者が少しの傷でも嫌がるからだとかで、規格が厳格になっていることは承知していますが、いろんな形の野菜を当たり前のように受け入れられるような食育の活動にも興味を持ちました。
農業にどういう関わり方をするかまだ答えは出ていませんが、追い詰めることなく、自分の気持ちに正直でいようと思います。選択肢の一つとして、一緒に就農を目指す夫が楽しく土いじりができれば、私が働いて家計を引っ張ってもいい、と開き直りできたのも大きな変化だと私自身も驚いています。

二週間を通して岩手のたくさんの魅力に触れましたが、PRや商売が下手と謙遜して仰る場面が何度かありました。それは岩手が昔から外部に頼ることなく、自立できるほどの多くの資源に恵まれているからだと感じています。食文化にしても、県南はお餅やお団子、県北は雑穀や小麦など、多様です。前職でバイオマス発電に関わっていた者としては、地熱・水力や木質バイオマスなどの再生可能エネルギー資源が豊富で、昔から当然のように活用していることもカッコいいなあと、羨ましくさえ思っています。
それから日毎に表情の変わる、岩手山を含む奥羽山脈を眺めるのも毎朝の楽しみでした。特に雨の日は、まるで盛岡の街の外側に山脈の水墨画が描かれているようでとても幻想的な風景でした。他にも、「南部一郎かぼちゃ」や「暮坪かぶ」といった伝統野菜や、特産のアロニア、岩手弁など、岩手を訪れて初めて知った魅力がたくさんあります。10回の試行錯誤を経てやっと自分好みにカスタマイズできると言われる名物の「じゃじゃ麺」のように、みんなが知らない岩手のディープな魅力にハマるファンは多いと思います。私もその一人です。

アクティビティでは、岩手の二人の偉人について深く学ぶことができました。自身は大変恵まれていたものの、農村など周りの貧しい環境に違和感を覚え、無私の心で農民の生活を農業の面から支援し続けた宮沢賢治と、自身が幼少期に経験した飢饉や貧しい農村生活から、みんなが貧困のない幸福な生活を送れるようにしたいと民俗学を志した柳田國男です。二人を知るにつれて、医者として赴任した地で、食糧問題の切り口からアフガン人の健康と平和に尽くした中村哲さんが思い起こされます。どの時代にも、様々な分野から世界や人の平和のために尽力している人がいるんだなと改めて痛感しました。
自分や家族の幸せだけを考えて安穏と生きて来た私ですが、もっと社会に関心を持って貢献しなくてはいけないと思い、ヒントを得るためにこのワーホリに参加させてもらっていました。ですが、職業を生活から切り離して目に見える形で貢献したり価値を生んだりするだけではなく、日常でも、人に思いやりをもっているか、誰かの役に立つことができているか、時に振り返りながら過ごしていこうと思いました。

最後に、となん職員の皆様を初め、集落で出会った住民の皆様にも温かく迎え入れていただいたうえに、丁寧にご指導をいただき、本当にありがとうございました。唯一の同期に励まされ、まさに盛岡で暮らすように過ごす、幸せな2週間でした。
皆様にお世話になったご恩はすぐにはお返しできそうもありませんが、この感動と感謝の気持は決して忘れず、この経験を誰かの何かの役に立てたいと思います。このワーホリで出会った皆様とまた元気にお会いできること、いずれ農業の分野でご指導いただけることを心から願っています。

2020/11/30

農業用水から知る都南地区の歴史

勤務初日は、参加者側の関心に沿った体験ができるよう、興味があることを丁寧に聞いてもらうオリエンテーションから始まりました。私は夫婦での新規就農を目指しており、各地の農家さんのもとで勉強させてもらっているものの、経済面や田舎暮らしへの不安を抱えており、就農への覚悟を決められていないことを打ち明けました。今後のヒントになれば、と盛岡市で活躍する地域おこし協力隊の方たちと会える機会を頂けるとのことで、色んなお話を聞けるのが今から楽しみです。
その後管内を車で案内してもらい、都南地区3地域それぞれの地質や地形の特徴や、各地域でそれを活かした作物を作っていることを教えてもらいました。農業用水は都南の東側を南北に走る北上川からさぞ豊富に取れるだろうと思いきや、土地が東向きに傾斜しているため、取水できないのこと。代わりに、都南の北側を東西に走る雫石川が鹿妻穴堰(かづまあなぜき)を通って都南地区を潤し、北上川に排水しているそうですが、この鹿妻穴堰ができたのはなんと400年前!!400年も前からこの地で農業が営まれていた事実と、先人が作ったライフラインが現代に引き継がれていることに感動しました。
午後は個人のお客さんに配送するリンゴの荷造りをしました。リンゴの規格は段ボール一段に詰められる数で決まるとのこと。今日は農家さんが選別した同じ規格のものしか扱いませんでしたが、農家さんはリンゴを見れば大体の規格が分かるそうです。同じ規格内でもサイズに僅かな違いがあり、ピッタリ箱に入るよう、リンゴのサイズを考慮して荷詰めする必要があるのですが、私には手に取ったもの全てが同じ大きさに思えました。
最後にサンふじとジョナゴールドをお土産にいただきました。岩手のリンゴを食べるとスーパーのリンゴが食べられなくなると聞いており、とても楽しみにしていました。今晩はジョナゴールドを丸かじりで頂きました。味が締まっていてシャリッ!シャリッ!と歯応えがあります。蜜もたくさん入っていて、贅沢なスイーツを食べているようでした。

2020/12/01

手づくりのひっつみと蕎麦の実のおにぎりに舌鼓

おはじきのような平べったい黒平豆は、岩手県の数少ない在来種。かつて野菜の流通量を増やすための農業政策の一環で、栽培しやすくメジャーな品種の栽培を奨励したため、岩手は在来種が少ないそうです。今は地元の老舗のお菓子屋さんがきな粉として使ってくれているそうですが、これからも残していくためには栽培の規模を拡大できるほど、特産化や商品化して需要を作る工夫が必要とのことです。在来種を残したいという思いでただ栽培するだけではなく、消費されてこそ、受け継いで伝えていくことになるんだと思いました。また他にも、遠野には在来種のカブがあることを教えてもらったので、週末に予定している遠野観光では在来種野菜探しをしようと思います。
お昼に事務局長さん手作りのひっつみと蕎麦の実のおにぎりを頂きました。今でこそ、岩手名物やおもてなし料理という扱いですが、昔はこの地域はお米が取れず、主食やご飯のかさ増しのために小麦や蕎麦が栽培されてきた経緯があります。お米が十分に食べられるようになった現代でも、伝統としてこれらの作物や食文化を大切にしている風土に、脈々とつながっているんだという歴史を感じました。
午後は高圧洗浄機を使って、大好物の菊芋の泥落としをしました。泥水が跳ねたり、一緒に作業をするペアの人にシャワーのように水がかかってしまうので躊躇していましたが、割り切ることが必要だと学びました。慣れてくると菊芋のくぼみに着いた泥をめがけて噴射したり、ペアの人が菊芋を揺らしたり向きを変えたりする作業と呼吸を合わせることができるようになりました。栽培している農家さんにとっては『掃いて捨てるほどある』菊芋ですが、東京に住む私にとっては、『やっと出会えた』菊芋です。地方に来て、都市部の消費者の目線を客観的に見ることができたのは、思わぬ収穫でした。ターゲットから逆算した野菜づくりのヒントにしたいと思います。

2020/12/02

アロニアのブランド化を考える

アロニアはブルーベリーよりもアントシアニンが豊富で渋みが強く、一般的にはジャムやジュースなどに食用加工して食べられているそうです。りんごとアロニアのミックスジュースを飲みましたが、確かに後味に渋みが残り、ブルーベリーとはまた違う、健康食品のようなフルーツだと感じました。樹高が人の背丈ほどのため、この地域の特産品であるリンゴよりも高齢農家さんが栽培しやすいそうです。盛岡がアロニアの特産化を推進しているものの、現在は数十軒の高齢農家さんの収穫量に応じた商品化しかできておらず、意図せずレアな特産品となっており、どうりで初めて見たフルーツなんだと思いました。このレア具合を活かしてあえて流通させずに、この地に来ないと手に入らない特産品としてブランド化するのもいいのではないかと思います。
一方で、この土地で新規就農したいと思う人にとって、アロニアは市が特産化を推進しており、今後も確かな需要が見込めるのは、大きな後押しになるのではないかとも思いました。

2020/12/03

雪の中でトラクターに実車!

トラクターは運転しながら機械部分の操縦も必要なため、レバーやペダルの数が多く、オートマ限定かつペーパードライバーなので圧倒されました。
畑の形はきれいな正方形ではなく辺が斜めになっていたり、カーブがあったり、傾斜があるため、知らないうちに蛇行していたり、かと言ってハンドルを切ると自動車の反応よりも時間差がある上に大きく動くため、更にフラフラと蛇行してしまいました。
ハンドルを動かさなければ真っ直ぐ進むと思っていたこともあり、トラクターを動かしてすぐに、畑で迷子になった気分になりました。
初心者の私は一本のライン毎にゴールを決めて、先に耕した蛇行した道を修正しつつまっすぐ走らせることを意識するので精一杯でした。ところがプロは畑を見ただけで、一筆書きの道筋を思い描いてトラクターを走らせると聞き、農業は運転技術や空間把握など様々な能力が試されるのだと改めて思いました。
今回、同じ場所を何度も耕起するような無駄な作業をしてもどかしい思いをさせてしまったと思いますが、同乗してくれた職員さんはアドバイスをくれたり、成長を褒めてくださったりして辛抱強く見守ってくださいました。農業初心者から入社した私と同年代の職員さんが今や指導者の立場でも活躍されておられるのを見て、『職員の成長を見守り、独立就農を手厚くサポートする』組織なんだと改めて感じられました。
都南での生活も1週間を迎えようとしており、もう見慣れていた田んぼや畑の風景でしたが、仕事の後、車窓から稲刈りした後に残された稲のきれいな直線具合を見て、その作業をした人の丁寧な性格や仕事のうまさが伺えると仰っていたのがよく分かりました。

2020/12/04

ディープすぎる市場を楽しむ

土日ジャンボ市は名前の通り土日にのみ開催され、日用品、新鮮な地元の農海産物などの食料品からヤギなどの家畜まで店頭に並ぶディープな市場です。今回は保管しておいた白菜と、先日洗った大根と畑から採ってきた泥付き大根の三品の出荷準備を手伝いました。
超お買い得価格で、畑から採りたての新鮮な大根が翌日にはお客さんの元へ届くのは、地元における無理のない規模の市場ならではだと思いました。有難いことに、今では一年を通して全国の産地のものを手に入れることができますが、この市場と比べて一般的には、お客さんの元に届くまでに更に数日かかり、仲介業者も多く関わっているだろうことを再認識させられました。
また、市場に入ると目に飛び込んでくる、社長さんのハンドメイドの商品(主に農海産物)の説明ポップに圧倒されました。今年の出来、旬や美味しい食べ方を面白おかしくも丁寧に書かれており、つい足を止めて読み込んでしまいます。商品への愛情や関心の高さが伺え、社長お墨付きのおすすめ商品のように感じられました。もし今日市場が開いてきたら、菊芋やきのこなど、宿で調理しようもない野菜をつい買ってしまっていただろうと思います。
いずれ私も自分の作った野菜を消費者に届ける時に、たとえ直接互いの顔が見えなくても、生産者の色を出して愛着を持ってもらうヒントにさせてもらおうと思いました。

2020/12/05

【アクティビティ】県南の歴史と文化に触れる1日

中尊寺の金色堂には、奥州藤原氏1〜3代のご遺体と4代目の首級が納められています。
覆堂に入ってすぐ、御堂のほぼ全面に施されている金箔に目をひかれますが、何より柱や須弥壇などの細部にまで施された漆工芸、金属工芸や仏教彫刻もずっと飽きずに見られるほど美しく興味深く思えました。金色堂といえば、平和への願いとか奥州藤原氏の財力を示す見た目のインパクトこそが特徴だと思っていましたが、平安時代当時の文化や技術を知るにも優れた貴重な財産だからこそ、今日まで残していることがよく分かりました。当時の平泉の仏教文化に感銘を受けた源頼朝も、奥州藤原氏を滅ぼすものの、中尊寺の大長寿院(二階大堂)にならって鎌倉の永福寺を建立して、奥州藤原氏と義経を弔ったそうです。当時から平泉の文化や価値が一目置かれていたことが想像でき、それが今も平泉の歴史や文化が大切に引き継がれている所以なのではと思いました。
なお、昔からお米が取れる県南は、お米を消費するために餅・団子文化が発達しており、平泉や一関の至る所でお団子屋さんを見かけました。この日はお餅やお団子を頂いて、食文化も満喫しました。

2020/12/06

【アクティビティ】遠野と花巻へ!

宮沢賢治記念館は、化学・芸術・宇宙・宗教・農の5つの分野の切り口で多くの資料が展示されており、見応えがありました。
宮沢賢治が心を動かされた感覚・イメージを素早く言葉でスケッチしたものが、彼の詩や童話のスタイルで表現されたそうです。私は実は幼少期は、宮沢賢治の結末のはっきりしないファンタジーのような作風が不気味に思われてあまり好きではありませんでした。
ところが岩手訪問に際して、改めて詩や童話を読み直してみると、宮沢賢治が思い描いたイーハトーブに想いを馳せて、とても懐かしい気持ちになりました。更に、物語のモデルが当時の岩手であることを知った上で読むと、童話を通して宮沢賢治が見た当時の岩手を知ることができたり、今の岩手に当時の岩手を見出したりなど、いくつになっても楽しみ方はたくさんあるのだと思いました。
宮沢賢治が執筆した、農民芸術概論綱要の序説で好きな節があります。
『世界がぜんたい幸福にならないうちは、個人の幸せはありえない』
『正しく強く生きるとは銀河系を自らの中に意識してこれに応じて行くことである』
題名と打って変わって、生き方を説く哲学書のようですが、こんなところが「宮沢賢治は何者か」を一言で語れない魅力なのだと思います。内容を読み解くのは簡単ではないですが、リズムや文節から音読を促すように思われるのは、読み手を意識して書いていたからかなと思いました。
作品の他に、多数のメモも残されてきました。その中で、教職につく前に人造宝石業をやりたいと父親に打診しますが、賛同得られず、『それなら車の後押しか、純粋の百姓でもするか…』と書かれたものがあります。
投げやりになるにも真面目な宮沢賢治を垣間見ることができて、更に愛着が湧きました。

2020/12/07

麦栽培のコツを学ぶ

午前中は野菜を入れるコンテナを洗浄しました。農作業は土いじりをしたり野菜に触れたりするだけでなく、野菜や備品を洗ったりするような仕事が多いことや、水や包装などの資源の利用も多いなと実感しています。菊芋の泥落としで使った高圧洗浄機は便利だったなあと煩悩を抱きつつ、手間や資源を無駄遣いしないよう、効率の良い洗い方を考えながら作業しました。二人で作業していたこともあり、ブラシが届かない隅の部分は指で洗ったり、長い柄のついたブラシより、タワシの方が小回りが利くのではないかと、一人では思いつかないことや面白い視点を得られました。農業にも多くの定型作業があると思いますが、惰性で片付けるのではなく、常に考えつつ楽しみながら作業していきたいと思いました。
コンテナ洗浄後、麦畑を見せてもらいました。隣同士の畑でも、植えている麦畑の緑色の濃さに違いが見られました。これは播種の時期が早いほど、薄く撒いても苗が十分成長し、収穫量が確保できるからだそうです。管内の畑でそれぞれ分担して収穫用と次年度以降に利用する種用の麦を栽培しており、それぞれの農家さんの畑の規模をうまく活かしていると実感しました。
先週ご馳走になった事務局長さんお手製のひっつみは、ここで栽培されている小麦を使っており、ツルツルとした喉越しでお餅のような食感で、自分でもこれを使って料理したいと思うほど美味しかったです。
写真は、隣の市にある大盛りで有名なお店のフルーツパフェです。連れていってくださった職員の方が、ミートパスタのあとに食べていました。

2020/12/08

地域おこし協力隊との交流

今日お会いした協力隊員2名は、どちらも東京からの移住者ということで、移住者目線での田舎暮らしについてお話を伺うことができました。
地元の方と関係を築くには、まずは話を聞くことが大切と教わりました。かと言って着任当初、方言がよく分からず、とりあえずうんうんと相槌を打っていると、何かに誘ってくれていたのか、翌朝どこかに連れていくためにお迎えが来たことがあったとか。(結局、何に誘われて、どこに連れて行ってくれようとしてくれていたのかは、今でも分からないそう。)確かに地元の方との会話の中で、どういう意味か尋ねると、優しく教えてくれたり、面白い方言を教えてくれたりします。(盛岡の大ケ生地区では『じぇじぇじぇ』でなく、『じゃじゃじゃ』!)何気ないコミュニケーションでも、会話が広がるきっかけになることが多いと実感しています。
また、一見生業に繋がらないと思われる仕事でも、興味のあることに主体的に取り組んでいる印象を受けました。地元と関係を築いた上で、自分のやりたいこと ・興味のあることを発信していれば、地元の濃い人脈からチャンスをもらえることがあると仰っていたのも、今のお二人のご活躍を見ていると説得力があると思いました。
例えば、農家のおじいちゃんが売り先のないブルーベリーを持て余しており、協力隊員の方が顔なじみの飲食店にブルーベリーの話をしたところ、各所で興味を持ってもらい、飲食店に出したり、ジャムやシロップなどの製品化に至ったそうです。今年はコロナ禍により企画していた数々のイベントの開催を断念したそうですが、来夏こそは自宅を兼ねているワークショップでブルーベリーシロップを使ったかき氷などの提供を検討しているそうです。ちなみにブルーベリーが好評であることを知った農家のおじいちゃんが、張り切ってまたブルーベリーの苗を植えたそうです。売り先を探さないとなあと頭を抱えながらも、地元の方の期待に応えようとする協力隊員の方の行動力と面倒見の良さがとても魅力的でした。

2020/12/09

農業における「工夫」を考える

最後の本格的な作業日となった今日は、先週お世話になった簗川の地域おこし協力隊員の方と、1日体験に来た方々と大所帯での農作業となりました。
大根を掘ってから保管するまでの一連の大まかな流れは、(1)一斉に抜いて、(2)鎌で葉を切り落として、(3)水道にてブラシで泥を落として、(4)規格ごとに分けて、(5)納屋に整頓して保管するという様に、独立して行われます。
一つ一つの作業に慣れてきたら、一連の段取りを頭に入れて、効率よく作業できるように工夫することを教わりました。例えば、抜いた大根の葉はまとめて切りやすいように、上から掴むように束ねて並べて置いたり、大根を洗う時は、大根・洗う桶・並べる棚の配置を意識して動作の無駄をなくしたり、洗った大根は大体の規格毎に分けて並べたりする、などです。
先日のコンテナ洗浄では、終わりの見えない仕事をこなすために必死に効率を考えて取り組んでいたのに、集団での作業になると主体性がなくなり惰性で作業をしていたなと反省しました。会社に限らず、農家でも、従業員の意見を認めたり受け入れてもらうのは難しい問題があるそうですが、まずは行動で示して、皆が楽しく効率よく働ける様に、常に考えて働きかけられるようになりたいと思いました。
また、畑に捨てられる大根や人参の葉の有効活用について話が及んだとき、ほぼ全員が普段は漬物は買わないし食べないと答えましたが、じゃあピクルスなら?と聞かれると、目を引くとか、買いたくなると反応がありました。私も普段常備菜としてピクルスを作っている一人です。農作業しているうえで、味や質は問題ないのに、ちょっとした傷や変形により規格外になってしまう野菜の多さは問題だと感じていましたが、少しの発想の転換とか売り方次第で原価0から価値を生むことが出来るという話は、規格外野菜を活かすヒントになるのではないかと思いました。

2020/12/10

農業を知る、考える、共有する

本日は、となんの職員の方々と懇談の機会を設けていただき、移住・就農に関する不安の一つである、地元の方との付き合い方について伺いました。
お年寄りはご自身の若い頃の苦労してきた経験を少なからず重ね合わせるから、経験や技術は至らなくても、体力・気力を発揮することを期待されているそうです。具体的には草刈り、体力仕事や任された畑の管理など農村特有の仕事を率先して行うように気をつけていると教えていただきました。また他の職員さんからも、周りからは、出来る・出来ないではなく、やる・やらないの姿勢を見られていて、任された仕事を一生懸命取り組めば、周りの人はきちんと見てくれている、と実体験を踏まえて教えていただきました。
農業や地方のコミュニティは独特だと思い込んで尻込みしていましたが、求められていることは普段の社会生活の基本と変わりなく、結局、環境や人付き合いは自分次第で決まるのだと改めて感じました。
また、農家/非農家出身の違いで、農業に対する見方や魅力の感じ方が対照的なのが印象的でした。非農家出身で新規就農を目指す職員さんは、「農業って夢があって楽しいんだな」と心が動かされるほど、ご自身のやりたい農業の理想やプランを生き生きと話してくださいました。一方で、今のところ魅力は感じない、と仰る農家出身の職員さんもいらっしゃいました。例えば、機械を入れると元を取るために反復作業を何年も続けなくてならず、農業は後に引けない辞めづらい産業だと感じておられるそう。
また、ある農家出身の職員さんから、空腹時に目の前におにぎりと100万円があったら、果たしてみんなが100万円を選ぶだろうか?と問いかけられ、農家の役割の大きさに思いを馳せました。続いて、「お金ではお腹は満たせないから、農家はいざというときには無償でも野菜を提供しなくてはいけない」と仰っていたのを聞いて、「農業を生業として食べていけるだろうか」という自分自身に関するちっぽけな不安からは程遠い、農家としての大きな使命や覚悟を感じられました。
毎日様々な人と出会ったり、農作業を楽しんだりと目まぐるしく刺激的な日々を過ごしあっという間に2週間が経ちました。本日、実践的なアドバイスだけでなく、現実的な目線で見て感じてきたことや今の正直な気持ちを伺えたことで、今後どのように農業に関わっていくのか考える上で、2週間での自分の気持ちの変化を振り返ったり、考えを整理する機会にもなりました。

2020/12/11

安全に出荷するために

勤務最終日の今日は、出荷前の大豆の品質検査の様子を見学させてもらいました。普段私達が目にする産地・年・銘柄が記載されている穀物は、品質検査を受けたものということになります。
紙袋に細い筒状のスコップを刺してサンプルの大豆を取り出し、開けた穴に素早く『検』と書かれたシールで封するのは以前テレビで見たお米の検査と同じ光景でしたが、サクッと刺せるお米と違い、大豆は刺すのも引くのも難しいらしく、こぼれ落ちないか思わず身構えながら見守りました。抽出したサンプルの大豆は最初に含水率が15%以下であることを確認し、虫食いや病気や欠けたりした欠損豆を選別しその割合や欠損の種類により、上から1級〜3級、特定加工用、規格外の5つのランクに区分されます。
趣味で珈琲の焙煎をするときに珈琲豆を選別するため、大豆の選別なら私も出来るかもと簡単に考えていましたが、検査室に次々とサンプル豆の山が築かれていくのを見ると、仕事として一日集中力を求められるのは大変だなと思いました。また、全体的に質が不安定な珈琲豆を選別していると選別基準がブレたり、早々に飽きが来る私の性格を思い出し、客観的な基準があれど、素人の私は、先に検査した豆で判断基準が左右されそうだなと思いました。
また、大豆というと、黄白色でシワがなく、艶があって球形の豆をイメージしますが、今回様々なサンプルの大豆を見て、畑から取れる大豆の全てがそうではなく、何度もの選別をくぐり抜けてきたものだけを目にしていたんだなとカルチャーショックを受けました。汚損は味に大した影響がないのにも関わらず、一般の消費者の元には流通しないことで、外見にもこだわりすぎるような消費者が出来てしまうのかなと思いました。一方で、形や色の悪いものは特定加工用として味噌や醤油づくりなどに有効活用されているとも知り、棲み分けされてそれぞれに役割があることに安心しました。
現代は、普段食べている食品の原材料などを辿るのは難しいことだし、知るのも怖いと思うこともあります。それに対して自給自足が当然だった昔は、『手前味噌』でその家の作物の出来や料理の腕を知ることができ、当時の文化を表す面白い言葉なんだなと思いました。

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