
座学では学べない体験で、自分を成長させてもらえました。

S.Hさん
滞在期間 2022/8/8~2022/8/25
[農事組合法人となんでの業務]
現場でのお仕事に加えて事務作業などもさせていただけたので幅広いお仕事の経験をすることが出来ました。それぞれの仕事で関わる人ややるべきこと、考え方などが異なるように感じたので様々な視点を持つことが出来たと思います。特に現場の仕事では天候や私情に関わらず働くことや、時給換算すると約400円という現実、多くの人が関わっていることなどの実情を知ることで、食べ物に対しての感謝の気持ちが大きくなりました。また、事務作業では気が付かないようなところで支えていることを学び、事務職に対する考えが変わりました。多くの経験や刺激を受けたことで自分の将来に役立てることが出来るのではないかと考えます。
[アクティビティや休日を過ごして、印象に残っていること]
観光地と住宅地との違いが大きいことです。盛岡駅周辺は人が常にいて栄えていますが、住宅地になると一気に人気が無くなり田畑が広がっています。そのギャップは良い影響も悪い影響もあるのだろうなと感じました。また、都市計画的な視点で見ると市街化調整区域と市街化区域の線引きがはっきりしているので面白いと感じました。 私は休日に多くの場所に足を運びましたが、どこでも優しい人に恵まれたなと感じています。お店の人がたくさん話しかけてくれたり、些細なことにも気を使ってくださったりして嬉しかったです。
[ワーホリ!いわて全体を通しての感想]
一番は楽しかったという感情があります。コロナ禍ということもあり、昨年は何も行動することができずに終わってしまった夏休みでしたが、今回ワーホリに参加してとても素敵な思い出になりました。また、大学や座学では学ぶことのできないことを学ぶことが出来たことは自分を成長させてくれるものだと思いました。特に、どんな仕事や商品でも多くの人の努力で成り立っていることについて深く考えることが出来、感謝の気持ちが深まりました。また、当たり前だと思っているものやことも見えないところで誰かが動いているということにも気づかされました。 何の知識もない私にたくさんのことを教えてくださったとなんさんや、いつでも面倒を見てくださった事務局の方々への感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。
[ワーホリで得た学び]
実際に一人の社員として働くことで、一つひとつの仕事に対する責任の重さについても感じることが出来ました。
また、総務課や企画課など多岐にわたってお仕事させていただけたのでそれぞれの仕事の大変さややりがいなどを体感することが出来ました。これは就職の際に役立つのではないかと思います。
さらに、農業の現場で働くことで普段何気なく口にしている野菜への感謝の気持ちが増しました。野菜だけではなく、商品開発についてお話を伺ったときも同じように、全ての商品は多くの人の努力が集結したものだということに気づかされました。
[ワーホリに参加する利点について考えてみました]
実際に働くことが出来ることに加えて、長期にわたる場合は出勤から退勤までの1日の流れが習慣の中に組み込まれるので、社会人がどんな生活をしているのかのイメージが出来ると思います。
また、私の受け入れ先は土日休みでしたので、観光の時間もとれるのは、とても良い点だと思います。観光地と農地や住宅地との違いも体感できるので面白いと感じました。
ワーホリで、全く関わりのない土地に行くことは、それだけで良い刺激になりますし、リフレッシュもすることが出来ます。
また長期間離れることで、自分の地元の魅力や課題に気付くことができる点も利点の一つだと思います。
2022/08/08
緊張よりワクワクした気持ちが勝る初めての岩手県

初めての一人での新幹線、初めて訪れる盛岡に緊張しつつもわくわくした気持ちでいっぱいでした。
盛岡駅に着いた時、私が住んでいる神奈川県の地域よりも栄えていて驚きました。 お昼に大通りを通って盛岡城跡公園に行ってきました。私はそもそも城跡に行ったことが無かったので、その迫力を感じることや当時の姿を想像しながら歩くことがとても楽しかったです。半日の散策でしたが、すでに私の地元にはない魅力を感じることが出来ました。また、盛岡市のソウルフードといわれているという福田パンを早速食べました。とっても大きくて食べられるか不安でしたが、あまりのおいしさにぺろりと食べてしまいました。 そしてワーホリ参加に向けて、今まで連絡をくださっていた事務局の皆さんにお会いすることが出来たことで、待ちに待ったワーホリがついに始まるんだという実感がわき、さらに楽しみになりました。

今日は朝6時30分にホテルを出て、レンタルサイクルに乗って神子田朝市に行きました。初めて朝市というものに行ったので、朝から活気あふれる環境を存分に楽しむことが出来ました。そこではホットコーヒーとうす焼きを食べました。うす焼きは初めて食べたのにどこか懐かしい味がしてとっても美味しかったです。 そのまま盛岡駅方面に戻ろうとしたのですが、地図を見ずに直感で進んだら迷ってしまいました。なのでそのまま北上川沿いに自転車を走らせて南へ行きました。最終的にはずっと行ってみたいと思っていた紫波町にあるオガールにまで行きました。後で調べたら盛岡駅から片道20キロ走っていました(笑)紫波町に行くまでも盛岡駅に戻るまでも、田んぼ道を行ったり森林を抜けたり大自然を感じながら走ってとっても気持ちよかったです。今日は自転車を約4時間こいでましたが、横浜では感じられない素敵な環境に圧倒されてあっという間に時間が過ぎました。 午後はずっと食べてみたかったぴょんぴょん舎の盛岡冷麺を食べました。あまりの美味しさに思わず声を出して「おいしい!」と言っていました(笑)意外とキムチの辛さとスイカの甘さが相性良くてびっくりしました。 そのあと盛岡八幡宮に行くと想像していたよりも大迫力で圧倒されました。おみくじをひいたら大吉で嬉しかったです。その足で小腹がすいたので漸進社というコーヒー屋さんに行ってアイスコーヒーとポルトガルプリンをいただきました。コーヒーはすっきりとしつつも深みのある味で、ポルトガルプリンは何とも言えない不思議な美味しい味がして滞在中にまた行きたいと思いました。 今日は移動距離約48キロの大満足の観光が出来ました!
2022/08/10
盛岡駅周辺を中心に探索しました

[石割桜] 今日は朝に開運橋ではなく上流の旭橋を通って、まだ見ていないまち並みを眺めながら盛岡城跡公園方面へ歩きました。途中で石割桜という大きな石を割くように咲く大きな桜の木を見ました。想像していたよりも大きくて大迫力でした。今は夏なので桜は咲いていませんが緑がきれいな葉っぱが生い茂っていて季節ごとの魅力を持っているのだろうなと感じました。
[岩手銀行赤レンガ館] そのあと、念願の行ってみたかった岩手銀行赤レンガ館を見てきました。横浜にも赤レンガ倉庫がありますが、こちらはより当時の様子を感じられる赤レンガだったと思います。外観も素敵でしたが、館内はきらびやかでありつつ静寂で威厳があってとても気に入りました。なのでずっと館内で何も考えずにゆっくりした時間を過ごしたいななんて考えていました。
[藤原養蜂場] 私は横浜で大学生養蜂家として活動を始めたので、藤原養蜂場さんに蜂蜜を買いに行きました!お花の種類によって香りや味、色合いも全然違っていて見ていてすごく楽しかったです。試食が出来たので気になったものをたくさんいただきました。みかんやりんご、そばの実など数えられないほど豊富な種類があり本当に全部美味しくて感動しました。普段蜂蜜の蜜源が何か気にしたことがない人も多いと思いますが、この藤原養蜂場さんに行けば蜂蜜の魅力を知れると思います!ちなみに私は石割桜の蜂蜜を購入させてもらいました。
[おしゃれなカフェ] 少し歩いて、nagasawa coffeeというおしゃれなカフェが気になったので行ってみました。そこではアイスコーヒーとパインタルトを頂きました。アイスコーヒーは深煎りのものにしたので市販のコーヒーにはない美味しさがありました。味はもちろん落ち着いた店内や素敵な店員さん方でとても気に入りました。
[〆のじゃじゃ麺] 今日の締めとして、盛岡駅に戻ってから白龍さんのじゃじゃ麺を食べました。初めてじゃじゃ麺を食べたのでその美味しさに衝撃を受けました。もちもちの麺もピリッと辛いお味噌のとりこになりました。また食べたいです!
今日は就労初日だったので朝から緊張していました。ですが、それ以上に楽しみでうきうきしていました。
勤務の初めは「農業組合法人となん」の成り立ちや現在の農業の在り方などの説明を受けました。その中で、経営的な農業というお話を聞きました。それはただ農作物を作るのではなく経営の視点を重視した都心によく見られる農業の在り方だそうです。地方都市でも近年経営的な農業が導入されているとのことでした。
午前中はズッキーニと玉ねぎの袋詰めをしました。ズッキーニは重さや傷の有無、曲がり具合などによって等級が変わるので一つひとつ丁寧に確認しました。その作業は初めて行う私にとっては難しかったです。ですが、スーパーで買うだけでは想像もしないような農家さんの作業の一つを体験できたことが嬉しかったです。
午後は2つの直産にズッキーニと玉ねぎ、そして「となん」の名物米粉めんの「米こっこ麺」の出荷作業をしました。それぞれの出荷場までの道中、広大な田んぼやりんご畑を見ることが出来ました。一面に広がるその風景がとっても素敵で、美しいとさえも思いました。また、ジブリの世界のような山中では盛岡市内を一望できるところまで連れていっていただけ、高い建物がない分、農作地がはっきりと見えて素敵な写真を撮ることができました。
その後、車で都南地域を中心に、盛岡市内の集落の歴史や地名の由来、見どころなどを紹介していただけ、ただ街を散策するだけでは知れない魅力を感じることが出来ました。その際、私が大学で専攻している都市計画についても触れ、わざわざ市街化区域と市街化調整区域の境目となる道を通っていただいた時はとても興奮しました。こんなにも分かりやすい境目があるのかと驚きもしましたが、都市計画がなされている証拠でもあるので、目の当たりにできたことはとても良い経験となりました。
従業員の皆様は、私が興味を抱いていることを中心に体験させてくださり、農業の知識のない私に対してとても親切に接してくださったので、今後も安心して働けるなと思いました。明日も本当に楽しみです。
2022/08/12
本日の学び:ズッキーニの収穫→袋詰め→集荷作業→将来のことまで

今朝はズッキーニの収穫から一日が始まりました。
私はズッキーニがナスやキュウリのように実になっているのかと思っていましたが、実際はカボチャのように茎の近くに育っていました。葉っぱはとても大きくギザギザしていたので根元にあるズッキーニを探すのが大変でしたが初めての事なので、楽しみながら作業できました。そのズッキーニは重さがなんと約500グラムにもなるものもありました!市場には出回らないような大きさに驚きました!(しかも1本70円という安さ!)
その後、事務所に戻りズッキーニとトマトの袋詰めを行いました。トマトははじきと言われる規格外品のトマトだったのでとても大きいものやハートの形をしたようなものまであり、詰めていて面白かったです。(しかもそのトマトも800グラムで172円!)
午後は滝沢市の土日ジャンボ市に出荷作業に行きました。お客様がたくさんいてにぎわっていました。そこには私たちが出荷した「となん」の野菜以外にも果物や鮮魚、お肉、お豆腐、お漬物など豊富な種類のお店がありわくわくしました。私はそこで岩手で有名と言う白石パンの豆パンを買いました。豆パンは甘納豆が生地に練りこまれていて間にマーガリンが塗ってある菓子パンです。私は甘納豆が大好きなのでこのパンも本当に美味しく頂きました。横浜でも売ってほしい(笑)
そのあとは事務所で、お二人の職員さんから将来に向けての深い話をお伺いしました。特に印象に残った話は「自分がどんな人になりたいのかを決めておきなさい」というものです。「となん」に就職して7年目の職員の方は「自分が今何をしているのか見失うときがある。そうではなくて、ちゃんと自分の中に核を持つべき。」とおっしゃっていました。また、農業に約15年関わっているというもう一人の方は「言われたことをただ行うだけではなく、その先の目的や意図をくみ取って工夫をしなければいけない。」と教えてくださいました。私は今まで、自分の中に核を持たずに言われたことを言われた通り行うことばかりをしていたなと振り返りました。私は今すぐに「将来こんな人になりたい」と断言はできないのでとなんさんで働く中で見出していきたいと思います。
他にも興味を持ったお話として、外部の人の視点の重要性についてです。都市計画的な視点から言うと、ある町を分析して改善したいと思ったらその町の住民だけでは絶対に良くならなず、外部の人の意見に耳を傾けるべきというものです。理由はその町に住む人はその環境が当たり前すぎて何も疑問や可能性を発見できないからだそうです。これは素直に納得しました。私も将来的にもどこかの外部の力として何かできるように大学生のうちに色々な地に訪れて刺激をもらいたいです。
2022/08/13
雨でゆっくりまったりな休日となりました
今日はあいにくの雨だったので、ホテルでまったりリラックスしてお休みをしました。初めて盛岡に来てから約1週間ずっとたくさん動いていたので体を休ませられて良かったです。
[高松の池散策] お昼ごろから、歩いて高松の池に行きました。インターネットで調べた時にとてもきれいな池だなと思ったのですが、実際行ってみると想像以上に大きくて美しくて迫力があり一目惚れしました。一時的に雨が止んだので、そのまま池の周りをお散歩しました。池にはカモや鯉などの多様な生物がいて見ていて癒されました。生物だけでなく池の周囲にある木々の生命力にも驚きました。静寂な池に対してコンクリートを盛り上げるほどの根や傾き倒れそうながらも育っている幹など躍動感を感じることが出来ました。
[豆腐の個人消費量が日本一の盛岡] ホテルに戻る途中に田楽茶屋というお豆腐屋さんに立ち寄りました。そこではよせ豆腐を購入させていただきました。よせ豆腐の発祥の地は盛岡と言われているそうです。私はお豆腐が大好きなので盛岡に来てから何度かお豆腐を買いましたが、田楽茶屋さんのお豆腐が一番おいしかったなと思いました。豆の味がしっかりして、だし醤油との相性も抜群でまた食べたいです。
2022/08/14
自転車でコンパクトに観光を楽しめる盛岡です

[福田パン未遂] 雨が上がって良い天気になったので朝から自転車を借りて朝ごはんを買いに「福田パン」へ行きました。初日に食べたあんバター以外にもたくさん種類があるというので何にしようかなと、うきうきして向かいました。ですが!今日はお盆休みでお店がやっていませんでした(涙)絶対またリベンジします…
[朝風呂で大満足] その後、気分を晴らそうと朝風呂に行きました。場所は、盛南大橋を渡ったところにある「開運の湯」というところです。そこは室内のお風呂だけでなく露天風呂があり、空がきれいで気持ちいい風の吹く露天風呂でリラックスすることが出来ました。お風呂上りは瓶のコーヒー牛乳を飲んで大満足です!
[初めての十割そば] お昼はお蕎麦が食べたい気分だったので、インターネットで調べて気になったお店に向かいました。ですが、またしてもお盆休み…今日は運が付いてないなと思いつつも、途中で啄木・賢治青春館に行くことが出来たので結果オーライです(笑)なので盛岡駅構内にある十割そばのお店に行き、海老天そばを食べました。初めて十割そばを食べたのでその美味しさに感動しました。天ぷらも普段食べないので美味しすぎてこれまた感動しました!
[光源社の可否館] 昼食後、材木町にある光原社さんの可否館に行きました。そこでは深煎りコーヒーとアイスクリームをいただきました。コーヒーはかなり苦いのですが、その苦さが本当に美味しかったです。お店は撮影禁止だったので写真はありませんが、店内も雰囲気があったり、食器が可愛かったりしてどこをとっても完璧なお店でした!
2022/08/15
今日から本格的な農作業に入りました
農事組合法人となんでは、全国的に販売されているトマトジュースの加工用に出荷するトマトを栽培しています。今回はアルバイトさん含め10人ほどで収穫をしました。私は初めて収穫したのですが、トマトは力を入れずに少しひねるだけで採れて採るのが楽しかったです。普段、店頭に並ぶトマトはきれいな形のものだけですが実際はそう上手くはいきません。中には虫に喰われてしまったものや、潰れてしまったものなどがあります。それらを見て栽培することは本当に大変だなと思いましたし、その中できれいなトマトを育てるのはすごいことなんだなと感じました。
作業をしているときは、一緒に作業する方と楽しくお話しながら出来ました。中にはずっと盛岡にいらっしゃる人もいらっしゃって、いろいろなお話を聞くことが出来ました。逆にたくさん私に話しかけてくださって、とても楽しかったです。
また、収穫をしていく中で多くの虫に出会うことが出来ました。小さなカエルやコウロギ、バッタやトンボなどです。私は虫に苦手意識がないので、普段見ることが出来ない虫たちを見て興奮しました。本当に小さなカエルがたくさんいて、捕まえようとしても捕まえられなくてそれだけでも楽しかったです。
盛岡に来てから約1週間経ちました。今日まで元気にアクティブに動いてき疲れがたまっていたようで、お休みをいただき体を休める日にさせていただきました。今日もトマトの収穫の予定だったので参加できなくてとっても残念ですし悔しい思いでいっぱいです。ですが無理して出勤して周りの方に迷惑をかける方が悪いのでお休みして良かったと思います。
今日はゆっくりお休みさせていただいたので、明日からは元気に働かせていただきます!今後も自分の身体を大切に無理しすぎない程度に頑張ります。
明日は盛岡商業高校へ行くので、今日はそのための準備をしました。まずは米こっこめんのパンフレットにQRコードが記されているシールを一枚一枚丁寧に貼りました。その後、高校生に配布するために米こっこめんを袋に入れて商品として成り立つ形にしました。袋に麺とスープを入れ、そこに食品成分表と商品名のシールを貼ります。単純な作業であるからこそ、見た目がきれいになっているかや、スープと食品成分表に違いがないかなどの注意を払って行いました。米こっこめんはグルテンフリーなうえに、パスタや中華麺よりも脂質が低く、さらに地産地消なのでとっても良いなと改めて思いました。
今日は、農薬の散布をしている様子も見学させていただきました。その薬品は田んぼに振りかけるもので、かめむしが米の元となるものを吸ってしまい等級が落ちるのを防ぐための防虫剤です。その薬品は米所収穫には必要不可欠ですが、周囲にいるトンボなどにもかかってしまい、生態系に悪影響が及ぶという意見もあるそうです。収穫を優先するか、自然環境の保護か、の選択について色々と考えさせられました。
その後、まだ行っていなかった南の方の案内をしていただきました。きれいな山道を通ったり、リンゴ畑や田んぼなどの美しい景色に感動しました。ですが、それ以上に印象に残ったことは職員さんのお話とその現状についてでした。「都心に住む人は地方に行けば田んぼや畑があることが当たり前だとか、地方に行けば必ず見れる景色だと思っているだろう。でも本当はそこに住む人のたくさんの努力のうえで成り立っている、必ず人の手が入っているものなんだ。そのことを理解しなくちゃいけない。」とおっしゃいました。私はその言葉にはっとしました。私自身も”行けばあるものだ”という思いがあったなと思いました。その一方で、畑をやめてしまったという土地にも連れて行ってくださいました。そこは広大な土地に雑草が生い茂っていて、決して美しいとは言えないものでした。「こうやって人の手が入らないだけでこんなにも違うんだ。」という話を聞いて、その場にいる一人ひとりのかけがえのない努力の結晶が畑や田んぼとなり、それらが集まって美しい風景を作り出しているんだなと思いました。なので美しい風景としてではなく、今後はそのような田畑に感謝や尊敬の意識をもって見ていきたいなと思いました。
2022/08/18
雨のため予定を変更して事務作業、私にはすべてが学びになります。
今日は朝からかなりの雨が降りましたので、午前中は事務作業をさせていただきました。内容としては、書類の分類わけやExcelに入力するなどです。私は今まで事務作業をあまりおこなったことが無かったので、とても新鮮でしたし事務職に就職したらこんな感じなのだろうなというイメージが出来ました。ワーホリという正社員とは異なる立場ですが、仕事に対する責任は同等であるべきだと私は考えているので、ミスをしないように何度も確認したり分からないことを聞いたりしました。事務職は自分には合わないと言う人もいますが、その作業の先に誰かのためになっていると思うと私は悪くないなと思いました。
午後は盛岡商業高校で特別講義を聴講しました。この講義は盛岡市農林部農政課が主体となって農事組合法人となん・株式会社兼平製麺所・株式会社佐々木米穀店の代表者の皆さんが高校生にお話するものでした。「盛岡のお米がおもしろい!」というテーマでお米をつくる・いかす・つなぐという観点から学びを得ました。となんでは、後進な日本の農業が今後どう発展していくのかや、経営的な農業への転換などについてお話してくださいました。兼平製麵所は、お米を活かすことは日本の食料自給率の向上や食糧危機への備えのために大切であるということを教えてくださいました。佐々木米穀店からは地産地消やインバウンド消費などのお米がもつ未知なる可能性について学ぶことが出来ました。これらのお話を聞いて、私は毎日食べているお米について全然知らなかったなと痛感しました。昨日のお話のように、お米があって当たり前のように思っていたのだと思いますし、お米に関わる人のたくさんの思いや考えが込められていることを感じて感謝の気持ちを持つべきだなと改めて思いました。
その後は、特別講義に同行したお2人と一緒に素敵な喫茶店に連れていっていただきました。昭和感あふれる店内でとっても美味しいアイスコーヒーをいただきました。私以外はみなさん岩手出身でしたので、岩手のおすすめの場所や昔のまちの様子などについてお話してくださいました。インターネットで調べれば何でも分かる時代ですが、やっぱり地元の方から会話をしながら直接お話を聞く機会も大切だなと感じました。
2022/08/19
お米について学んだあとには、計量作業にも身が入りました。

今日は初めに精米の計量をしました。精米後に出る半端な量のお米を500グラムに計ってお買い求めしやすい商品に袋詰めしてシーリングしました。昨日お米について学び改めてお米の素晴らしさに気付かされたので、一粒も無駄にしないように大切に計量しました。
その後、トラクターを使ってズッキーニ畑の耕作を行いました。私は初めてのトラクターの運転にとても興奮しました。マニュアルの小型特殊車に不安を覚えながらも、操作方法を丁寧に教えていただき、一面きれいに耕すことが出来ました。普通車にはない、右後輪・左後輪だけのブレーキがあったり、自動でアクセルをかけてくれるレバーがあったりして一度に多くの作業があって大変でした。ですが、まさか自分が運転して耕せるなんて考えてもいなかったので、とても貴重な体験をさせていただけて嬉しかったです。
午後は土日ジャンボ市に出荷するためにトマトを袋詰めをしました。今回詰めたトマトは前回よりも大きいサイズのものが多くて驚きました。なんと一つで600グラムもあるものがあって、ぜひキンキンに冷やしてかぶりつきたいなと思いました。大きすぎるサイズのものも傷がついてしまったものも味には問題ないのに、見た目の問題で市場に出回らないのはもったいないなと思いますし、見た目だけで価値が変わるという仕組み自体に少し疑問を抱きました。トマトの生産者さんの努力やストーリーが詰まった素敵な商品というのに、見た目という一部分だけを見ているような気がして残念に感じるのは、ここでの経験を通したからだと思います。
2022/08/20
花巻市の宮沢賢治記念館・童話村からの、盛岡市内まち歩き(よ市)

今日の午前には、たまたまテレビで見て知った、宮沢賢治記念館・童話村に行ってきました。盛岡に来てから電車に乗ってどこかへ出かけることが無かったので、せっかくなので1時間以上かけてゆったりまったり電車に揺られて新花巻駅まで行きました。そして歩いて30分くらいかけて宮沢賢治記念館に行きました。道中は自然にあふれていて、澄んだ空気が美味しく感じました。記念館は237段の階段を上った先にあったので、疲れてしまいましたが記念館に行ってみると素敵な資料ばかりで来て良かったなと思いました。その後、記念館から歩いてすぐ童話村に向かいました。そこは実際に宮沢賢治の描いた物語の中に入ったような体験が出来てとても楽しかったです。中でも、銀河鉄道の夜をイメージしたキラキラとした展示が気に入りました。お昼ご飯は注文の多い料理店にちなんだ山猫軒というお店で白金豚の煮物をいただきました。私が想像していたよりもトロトロでほろほろでとても美味しかったです。
午後は「盛岡と言う星で」によるまち歩きをしました。土曜日に開催されている材木町のよ市に連れていってくださいました。地元だけではなく、様々な地域からの出店もあって歩くだけでわくわくしました。そこでは一つ100円の蒸し牡蠣をいただきました。大ぶりでぷりぷりで濃厚な牡蠣が100円で食べられて大満足です!また、よ市だけでなく南部古代型染のお店の蛭子屋さんにも連れていってくださいました。カラフルで繊細な模様が素敵な染物ばかりで、とても気に入りました。中でも、小さながま口が可愛くて欲しくなりました。ですが、やはりお高い…(笑)将来、染物のがま口が似合う女性になった時に買いに行きたいと思います!
2022/08/21
休日の過ごし方:盛岡のまちなかを堪能した一日
今朝は天気が良かったので神子田朝市に再び行ってきました。この前は平日で今回は日曜日だったということもあり、地元住民も観光客もたくさんいて賑わっていました。そこでは私の夏祭りの思い出の詰まったチョコバナナを食べました!子供の頃はよく食べていたのですが、最近は全く食べていなかったので小さい頃に行った夏祭り気分で楽しく食べることが出来ました(笑)そのあとは先週行って気に入った開運の湯で温泉につかりました。平日の疲れを一気に吹き飛ばされた気分で気持ち良かったです。
お昼ご飯は事務局の方にご紹介いただいた食堂カフェMaho-ROBAに行ってきました。そこでは蜂蜜漬けにしたミニトマトとグレープフルーツの「サンドできなかったサンドイッチ」と、フレーバーティーをいただきました。私はトマトが大好きなので絶対に食べたい!と思っていたので念願かなって食べられて良かったです。蜂蜜漬けトマトなので甘くて、マスカルポーネ入りのクリームとの相性が抜群でした!サンドイッチが美味しすぎたのでイチジクサンドをお持ち帰りしました。そちらもイチジクやキウイなどのフルーツがとっても美味しかったです!
その後は盛岡歴史文化館でチャグチャグ馬コや山車の展示を見ました。チャグチャグ馬コは再限度がとても高い馬と美しい装飾がとっても素敵でした。実際に歩いている姿をぜひ見てみたいなと思いました。また、山車はその大きさに驚きました。大きいだけでなく迫力もあってとても気に入りました。
最後に八幡通り界隈で行われている「ぽんぽこ市」というお祭りに行ってきました。コロナで夏祭りがすべて中止になっていたので久しぶりのお祭りの雰囲気にテンションが上がりました。地元の方々が、八幡通りの賑わいを作るために企画しているお祭りだそうです。金魚すくいやたこ焼きなど定番の出店や地元のお店などが出店していて見ていて楽しかったです。
2022/08/22
一次産業から、商品開発への考え方を学ぶ

今日は玄米を精米することから始まりました。玄米を機械にいれてレバーを引くだけできれいな白米になりました。精米したての白米はとってもきれいで、見惚れてしまいました。また、たった今まで茶色い玄米だったのが、一瞬で白くなる様子が不思議で面白かったです。私は初めて精米を間近で見ることが出来たのでこの作業にとても興奮しました。また、精米したてのお米の味はとても美味しいそうなので味が気になりました。
その後、六次産業化についてのお話を聞きました。六次産業化とは一次産業を行う者が二次産業・三次産業まで行う経営スタイルのことです。ここでは、菊芋の商品開発についてのコンサルタントの方々から提案や助言をいただきました。私は今まで商品開発などに全くかかわったことが無かったので初めての場に緊張しつつも、とても有意義な時間を過ごすことが出来ました。特に、消費者という視点だけでなくパッケージデザインや、商品の質など多角的な視点を総合的に見ることの重要性と難しさを感じられました。また、「何かのプロジェクトを行うときに一人で考えるよりも大きく巻き込んだ方が良い」や「早くいくなら一人、遠くに行くなら仲間と」といった言葉が印象に残りました。
2022/08/23
作業中の地元の方々との会話も楽しいのです!
今日は午前中に加工用トマトの収穫をしました。この前は体調を崩してしまいましたが、今回は無理せず楽しみながら作業出来ました。作業は70歳になるおじいちゃんとペアになって行いました。おじいちゃんは盛岡についてはもちろん、農家や今後の姿についてなどのお話を聞かせていただきました。作業をするだけでも貴重な時間ですが、加えて色々なお話を聞くことが出来てとても有意義な時間になりました。また、トマトを一から育てている方とお話をしている中で熱意や思いが伝わってきて、トマトがとてもかわいく見えてきました。
そして午後はジョブカフェいわて主催の特別講座を受講しました。「いわてのこれまでの復興とこれからのまちづくり」「『企業』×『企業』で生まれる『地域ビジネス商社』のシゴト」という内容でお話を聞きました。
私は大学で都市計画を専攻し、学外でまちづくりに参加しているので復興まちづくりに関してとても興味を持つ内容でした。私はまちづくりは人々の生活がより良いものにするための素晴らしい手段だと考えています。復興まちづくりでは、まだ道半ばのようで、被災地でのこれからソフト面での改善が行われることを願いますし、将来私も都市計画やまちづくりを行うときに人々の思いを尊重していきたいと強く思いました。
2022/08/24
当たり前の景色の裏側では、多くの人の手が関わり成り立っていることを知れたワーホリでした。
朝から行った加工用トマトの収穫も、今日で最後となりました。もう終わってしまうのかと悲しい気持ちになりつつも皆さんと楽しくお話することもできたので、とても楽しく終えることが出来ました。また、トマトを収穫するときに必ずしもきれいなトマトを見るだけではなく、腐ってしまったり虫が食ってしまったりするものも見ます。それらを見て普段食べているトマトに対する見方が変わりました。加えて、まだ青いトマトに対して元気に育ってほしいなという思いでいっぱいになりました。私はトマトジュースを普段全く飲まないのですが、今回の経験を通じてトマトジュースを感謝の気持ちをもって飲むようになりました。トマトの収穫だけではないでのが、完成品の裏側を見るととても多くの人の思いが込められているということを学ぶことが出来ました。
午後は昨日に引き続き、特別講座に参加させていただきました。今日は「クリエイティブデザインから学ぶアイデアのつくりかた」というテーマでお話していただきました。デザインは見た目をよくするためのものだけではなく、課題解決の手法としての役割があるということにデザインの魅力を感じました。また、私は元々アイデアを出すことが苦手だと思っていましたが、今回の話を聞いて意外とそうでは無いのだということがわかりました。特に、アイデアを出す上で重要なことの一つとして全てのことに「なぜだろう」という思いを持つことだというお話があり、私は好奇心旺盛でなぜという感情を多く抱くことが当てはまっているなと思いました。なのでなぜ私がワーホリに興味を持ったのかを改めて考えてみました。その結論としては、コロナ禍で何もできなかった去年を悔いて何か行動を起こしたいという思いがあったからだと考えます。今回ワーホリで貴重な就労体験が出来たことと同時に多くの人の話を聞くことが出来たことがとても良い経験になったなと思いました。
2022/08/25
今日はいよいよ最終日でした。

乗り慣れてきた電車も今朝は少し緊張ともうしばらく乗れないのかという悲しさを抱きながらの出勤でした。初めは自動改札がないことやボタン式のドアにとても驚いたのが懐かしいなあと思いつつ、かなり盛岡の生活に慣れてきていることにも気づかされました。
午前中は現場ではなく事務所でお話を聞きました。農事組合法人となんが関わっている大手企業がどのような取り組みをしているのか、今後どのようになっていきたいのかなどを学ぶことが出来ました。農家がただ単に農作物を作るというような在り方ではなく、商社などの企業との関わりなど多くを巻き込んだ在り方が主流になってきているのだろうなと思いました。特に、加工用トマトは大手の会社が作るトマトジュースになるのですが、ひとりひとり時間をかけて採ったトマトも一瞬でさばかれるということを想像したときに、消費者が口にするものの見えないところの努力が商社等の企業という力の下で集結されるのだなと考えました。やはり、どの商品をとってもこのことを忘れてはいけないと改めて感じました。
また、総務課や経理課などの事務職についてのお話も伺いました。私は今までは、事務職にあまり関心がありませんでしたが、実際に総務課の方が「総務は会社の縁の下の力持ちなんだ。誰かに褒められることは決してないけれど、無くなってはならない仕事だと思っている。」とおっしゃっていたのが印象に残りました。誰もが当たり前にあるように思っていることも、実際は誰かの働きでできているのだということを強く感じました。なので人により様々な見方で評価されることもある事務職ですが私はとても素敵な職業だと思いました。
その後はリンゴ畑を訪問しました。「一つどうぞ」とおっしゃっていただいたのでリンゴの木から直接もぎとっていただきました。リンゴ畑で食べるリンゴはとても美味しかったです!やはり採りたては食感が全然違っていて驚きました。今まで考えたこともありませんでしたが、リンゴにも採れるのが早い品種と遅い品種があるということを知りました。時期によって酸味や甘み、食感などのバランスが異なるそうです。今の時期は酸味が強いので残暑の時期にはさっぱり食べられて良いそうです。
今日は、お昼ご飯をご馳走していただきました。約3週間ずっと一人で食事していたこともあり、とても楽しくお食事が出来ました。お仕事をするときの真剣なお話もとても勉強になりましたが、休憩中や移動時の何気ない会話もひとつ一つがとても貴重なお話だったなと思います。
事務所に戻ってからは今までの振り返りを行いました。ワーホリが始まるときは長いんだろうなと考えていましたが、いざ最終日を迎えると本当にあっという間でした。でも、どの日をとっても素敵な思い出があり、振り返っていて自分はなんて幸せ者なんだろうと感じました。農業の知識も盛岡の知識も全くない私に「となん」の職員の方々は本当に親切に気さくに話してくださり、感謝の気持ちでいっぱいです。農業の現場という貴重な体験も、みなさんとの関わりも本当に大事な思い出になりました。
農事組合法人となんの職員のみなさん、アルバイトのみなさん、本当にありがとうございました。
\受け入れ企業から/
作業に一生懸命取り組み、自ら質問するなど積極的な姿勢が見られた。S.Hさんは相手への敬意を持った対応ができる方で、他のスタッフと協力し作業等を積極的に行っていただきました。盛岡へ親しみを感じてもらっていることが日々の様子から確認出来ましたし、私たちも大変うれしく思っています。今後の活躍が期待できる方とお見受けしました。
\事務局から/
農作物はカレンダー通りの休みに関係なく手を加える必要があるため、他の方はお休みするお盆の期間中からの参加をいただけたことは、作業的にもありがたかったと思います。農作業のみならず、事務や関係する方々との交流などにも興味を持ち、地元の大学生が参加するプログラムにも積極的に参加いただくなど多くの事への吸収力も抜群な方だなぁと感じました。周りを明るくする力で今後もますます活躍してください。また、盛岡でお会いできることを楽しみにしていますね。