ワーホリ!いわて|ワーク&ステイ PROGRAM

実施レポート

[2022夏]株式会社Nイヤサカ(奥中山高原牧場)

M.Kさん

未知の世界に飛び込んだら、なんだか未来がワクワクしてきました!

M.Kさん

M.Kさん

滞在期間 2022/7/17~2022/7/31

体験すること全てが初めてのことばかりで、最初は大変だと思うこともありましたが、ワーホリを進めていく中で徐々に仕事を楽しむ余裕ができて、本当に楽しく、学びのあるワーホリになったと思います。
「酪農」という日々の生活に直結していながらも、これまであまり関わることのなかった職業について知ることができて、本当に良かったです。自分の生活は多くの人々の仕事によって支えられていて、それがいかに恵まれたことであるか、を実感しましたし、実際に牛と関わることで、食や命についてもとても考えさせられました。まだ自分の中ですっきりするような答えは出ていないのですが、今の私ができることは、感謝の気持ちを持って、食べ物を無駄にしないことなのかなと思っています。
牛の妊娠・出産、搾乳、哺乳、給餌、病気の治療、死体運搬など様々な仕事を体験するだけでなく、牧場の方にたくさんお話を伺えたのもとても貴重な体験だったと感じています。丁寧に説明してくれたり、質問に答えてくれたりしたおかげで、より牛や酪農について知ることができたと思っています。

岩手に来て印象に残っていることで、やはり一番最初に思い浮かぶのは、ごはんです。ワーホリ初日に盛岡に来てから、三大麺をはじめいろんな食べ物を食べましたが、どれも本当に美味しかったです。アクティビティの日のお昼に食べたステーキも絶品でした。
アクティビティの中で特に印象に残っているのは、田んぼアートと岩手山の溶岩流です。田んぼアートは、田んぼに絵が描かれているということ自体すごかったのですが、あたり一面が田んぼになっている風景が本当にきれいで、とても心に残っています。秋になったら一面黄金色になると聞いて、その景色もまた見てみたいと思いました。岩手山の溶岩流は、全く植物が生えておらず岩だらけという景色が別世界のようでとても不思議な感覚でした。牧場が高原にあるということもあって、ワーホリ中も自然を感じる場面が本当に多くあり、東京にはない岩手ならではの美しさに触れた気がしました。

何回も同じことを書いてしまうのですが、本当に楽しく、有意義なワーホリでした。今回のワーホリを通じて、一番自分の中で変わったことは、自分の想像する未来の幅が広くなったということです。これまで知らず知らずのうちに自分の将来を固定化して考えていて、そのせいで大人になることに息苦しさを覚えたり、社会に出ることに対して不安を抱くこともありました。ですが、ワーホリで、今までの自分が全く知らなかった仕事や場所での生活をする中で、「こういう生き方もあるのか…!」「こんな風に生きるのも素敵だな」と感じ、自分の将来の選択肢が一気に広がったように感じます。ワーホリをする前よりも確実に自分の未来を明るく考えられるようになったと思いますし、未来に対してワクワクできるようになりました。こうやって自分の未来をポジティブに考えられるようになったことは、今の私にとって本当に大きく、ここで感じた気持ちを忘れずにこれからの大学生活を送っていきたいと思います。
また、今回のワーホリで初めて来たこの岩手という土地も私にとってすごく思い出深い場所になりました。少し考えるだけでいろんな記憶が蘇ってくるくらい、本当に濃い時間を過ごしました。牧場でも、盛岡でも、ホテルでも、本当にいろんな人に親切にしていただいて、みなさんのおかげで楽しいワーホリが過ごせたし、岩手の思い出も素敵なものになったのだと思います。ワーホリ滞在期間中には行けなかった場所も多くあるので、絶対にまた岩手に来たいと思います。今度行く時はスキーをするか、もしくは車の免許を取った後にドライブ三昧するのもありだなと思っています。
東京に帰ってきてからより一層、このワーホリは、本当に貴重で夢のような時間だったと感じています。
このような機会をくださって、本当にありがとうございました。

\受入企業から/
最初にお会いした時は、おとなしいタイプという印象で、酪農の仕事ができるかな~と心配しておりましたが、見事に仕事をこなしておりました。
コミュニケーション力及び適応力があり、当社社員とも上手に接していただきました。また、昼休み時間に外国人実習生、エンジニア社員から母国語を教えてもらっていた姿も印象に残っています。在学中には留学も予定されているとのこと、ぜひ海外でも活躍していただきたいと思える人材です。

\事務局から/
滞在期間中は、「お休みはいらないくらいです!」とお仕事に対する大きな期待や意欲も感じておりました。おとなしそうという印象を変えるくらい、日々のお仕事に一生懸命に取り組んでくださった様子をうかがっておりますよ。
打って変わって、アクティビティの日には、思いっきり楽しみ、お仕事のこと、大学のこと、将来のこと、岩手の思い出なんかもたくさん聞かせてくれましたね!熱中してお話しされる姿も愛らしく、いきいきとしていたM.Kさんを新発見できたのも忘れられない思い出です。
岩手で過ごしたことで、”将来の選択肢が増えた”という素敵なお言葉を聞くことができました。
これからも、様々なかたちでぜひ”岩手”と繋がりを持ち続けてもらえたら嬉しいです。2週間大変お疲れ様でした!

2022/07/17

ついに来た!初めてだらけのワーホリin岩手がスタート!

今日は待ちに待ったワーホリの初日でした!恥ずかしながら、今まで一人で新幹線に乗ったことがなく、ちょっと緊張していたのですが、きちんと盛岡まで無事に来ることができてよかったです。
自宅の最寄駅から東京駅に向かう電車の中で、窓の風景を見ていたら、なぜか急に東京の風景が愛おしく思えてきました。たぶん、数週間も東京を離れて一人で別の場所に行く、という体験が初めてだからだと思います。普段はそこまで東京という土地に愛着を感じることはなかったので、自分でもこんな気持ちになったことが驚きでした。思わぬところで自分の生まれ育った土地への愛着(?)みたいなものを感じて、ちょっと不思議な気持ちになりました。
そんな感じで、行きの電車の中ではちょっと感傷的になっていたのですが、盛岡に着いてからは「ついに岩手に来たんだ!」という実感が湧いて、ワクワクした気持ちが戻ってきました。
印象に残っているのは、盛岡駅周辺をぶらぶらしていた時に偶然虹がかかっているのを見つけたことと、夕食に盛岡冷麺を食べたことです。街中や川沿いを散歩していた時に偶然虹が出ていて、幸先の良さを感じました!
それから、私は盛岡にいるこの3日間の間に盛岡三大麺を制覇しよう!と思っているので、夕食には三大麺の一つである盛岡冷麺を食べに行きました。予想以上に麺のコシがあってびっくりしたのですが、とても美味しかったです。明日も盛岡の美味しいものをいっぱい食べようと思います。

2022/07/18

【盛岡まち歩き】盛岡を深掘り!かけがえのない出会いも

今日は朝から盛岡まち歩きツアーに参加して、一日中盛岡を観光しました!朝のまち歩きツアーは天気も良く、とても気持ちよかったです。
特に印象に残っているのは、白湯の飲み比べをしたことです。なんとなくですが、南部鉄器で入れた白湯の方が、電気ポットで入れたものよりも柔らかい感じがしました。南部鉄器の作り方や現在の状況などを知ることができ、有意義な時間でした。
その後は、まち歩きツアーで出会った、他プログラムの参加者であるN.Tさんと親しくなり、一緒にわんこそばを食べに行きました!人生初わんこそばだったのですが、店員さんのテンポ良い掛け声のおかげもあり、60杯も食べることができました!ちなみにN.Tさんは70杯食べていて、ちょっと悔しかったです(笑)
N.Tさんとはこの日に初めて会ったのですが、今日一日ですっかり仲良くなれて、嬉しかったです。岩手や盛岡のことはもちろん、大学の話やちょっと深い話までできて、とても楽しい時間が過ごせました。
せっかく盛岡の街に慣れてきたところなのに、明日には勤務先のエリアに移動しなければいけないのが少し残念ですが、残り少ない盛岡滞在期間を楽しもうと思います!

2022/07/19

準備期間3日目にして\祝/盛岡三大麺制覇!!

今朝は、びっくりドンキーの一号店ベルでモーニングを食べた後、盛岡城跡公園を散策しました。
ベルはお店の雰囲気がよく、優雅な朝を過ごすことができました。
盛岡城跡公園はところどころに急な坂道があり、歩くのが大変だったのですが、登った後に見える景色がとても綺麗でした。
昨日のまち歩きツアーの時に、学生時代の石川啄木がよく学校をサボってこの公園に来ていたというお話を聞きましたが、「確かに近くにこんな素敵な場所があったら学校を抜け出してここで休みたくなる気持ちもわかるな〜」と思いました。
お昼には白龍でじゃじゃ麺を食べ、目標だった盛岡三大麺は無事に制覇することができました!やったー!
ただ、一つ心残りなのは、ちーたんたんの頼み方がわからず、食べられなかったことです…最終日に盛岡に来た際にリベンジできれば!と思います。
ワーホリ事務局でのガイダンスの後はホテルに戻るついでに、盛岡の街を散策しました。
盛岡の街で個人的に好きだなと思うのは、川が流れているところです。家の近くには大きな川が流れていないというのもあるかもしれませんが、川があって大きな橋がいくつもかかっている、という景色が私にとってはとても新鮮でした。
その後、電車に乗って、ついに奥中山高原に到着しました!盛岡よりも涼しく、「高原に来たな〜」という感じがしました。駅からホテルに向かう道中も畑や森、山ととにかく緑が多く、非日常的な場所に来た感じがしました。豪華な夜ごはんを食べて、温泉にも入って、たっぷり休むことができたので、明日からの酪農のお仕事、頑張りたいと思います!

2022/07/20

酪農=”ハイジの世界”が見事に覆された勤務初日

今日はワーホリ勤務初日だったのですが、書くことがまとまらないくらい本当に盛りだくさんな一日でした。
最初に牧場内の施設を見てまわり、それぞれどんな作業をする場所なのかを教えてもらいました。搾乳をはじめ、機械化されている作業が多かったことが印象的でした。
それまで私が持っていた酪農のイメージは「牛が原っぱに放牧されていて、人間が手作業で乳搾りをする」というものだったのですが、実際はそうではなく、機械で効率的に搾乳を行なっており、だからこそ牛乳が安価かつ大量に社会で流通できているのだと気づきました。
また、牛乳を大量に生産するための工夫はそれだけではなく、牛の食べる餌の中身を変えてみたり、ホルモン注射や人工授精によって牛の妊娠を調整して乳が多く出る時期をコントロールしたりするなど、本当に多くの工夫がなされていました。
さらに酪農といえば“牛乳生産”のイメージが強かったのですが、牛の飼育において大変なのは糞尿の処理だというお話を聞きました。牛の糞尿は土と混ぜて発酵させ、堆肥にするそうなのですが、それには時間も手間もかかるそうで、そこが一番大変なところなのだそうです。
午後からは実際の作業のお手伝いをしました。最初に参加したのは繁殖検診で、この作業は人工授精をした牛がきちんと妊娠しているかどうかを調べるものです。牛の肛門に直接、腕を入れて、手探りで妊娠しているかどうかを見分けるのですが、最初にこの作業を知った時は衝撃でした。獣医の方が次々と検診していくのを横でお手伝いしていて気づいたのは、牛は大柄ですがとても静かな動物だということです。突然牛の後ろに立つと蹴られてしまう恐れがあるのですが、検診する前に牛に自分の存在を認識させれば、むやみに蹴ったりはしてきませんでした。牛を触るのも初めてだったので、最初はめちゃくちゃビビってしまったのですが、牛たちがとても大人しかったので少しずつ牛に触ることに慣れてきました。最後に私も検診させてもらえることになり、やってみたのですが、手の感覚だけではどこが子宮で、どこが卵巣かまったく判別がつかず、この作業の難しさを感じました。
その後はちょうど仔牛が生まれたとのことだったので、分娩直後の様子を見たり、実際に仔牛にミルクをあげたりしました。仔牛はとにかくかわいくて、ついつい写真をたくさん撮ってしまいました。生まれたばかりとはいえ、体重が40kgもあるので力が強かったのが驚きでした。
見聞きするものが初めて知ることばかりで、衝撃を受けたり、自分の無知さに情けなくなったりしつつも、基本的な質問にも親切に答えてくれる牧場の方々の優しさが沁みる1日になりました。岩手に来てからよく思うことですが、自分の知っている世界が全てではないこと、自分が享受してきた当たり前の便利さは決して当たり前のものではないこと、自分にはまだまだ学ぶべきものが山ほどあることを実感しました。今日感じたことを忘れずに、これからも学んでいけたらなと思います。

2022/07/21

たくさんの連携プレーによって手に入れられる”自由”

今日は給餌作業を行いました。全体の流れとしては、材料となる牧草や配合飼料、水を混ぜて餌を作り、作り終わったらその餌を各牛舎に撒くというものです。流れだけを聞くとシンプルなようにも思えますが、餌の量がとんでもなく多いことに加え、他の作業との兼ね合いなども考慮しなければならず、実際に作業に参加してみてその大変さが身に沁みました。通常、この給餌の作業は1人で8時間くらいかけて行うと聞いて、牧場の方のすごさを感じました。
今日の作業をしていて、特に印象に残ったことは二つです。一つは、作った餌を牛舎に撒く時に牛たちがものすごい勢いで餌の方に向かってきたことです。餌をあげるのが普段よりも遅くなってしまったせいか、とてもお腹が空いていたようで、餌を見て一目散に駆け寄り、そのままバクバク餌を食べる牛たちの姿を見ていたら、人間も含めどんな動物にとっても「食」というのは重要なことなんだなと感じました。二つ目は、牧場に携わる様々な人たちのおかげで牛乳の生産が可能になっているということです。作業している間に、配合飼料を運びにトラックが来たり、牛舎の柵を修理する人が来たりしたのですが、それに加えて、餌になる牧草やトウモロコシなどを育てている人、海外から餌の原料を輸入してくる人、その原料を牧場まで運んでくる人などなど、私の想像を超えた多種多様な職業の方が牛乳の生産に関わっていることを感じました。そして、その人たちがそれぞれの仕事をしてくれているからこそ、簡単に牛乳が手に入るようになっているのだと思います。社会が回っているのはどこかで誰かが頑張ってくれているから、と言うのは前々からわかっていたつもりだったのですが、今回の作業を通じて、このことを身をもって感じました。

2022/07/22

人間の食を支える”経済動物”として向き合うこと

今日は分娩作業を担当しました。出産間近の牛の様子を見たり、出産してから最初に出た乳(初乳)の保管作業などを行いました。生まれた仔牛には粉ミルクを飲ませることが多いそうなのですが、粉ミルクの値段が高いことに加え、実際の牛の初乳の方が仔牛の免疫力が高まるということもあり、仔牛には初乳を飲ませているそうです。
今日聞いたお話の中で特に印象に残ったのは、乳牛は経済動物であるというお話です。現在、牧場で飼われている牛は、乳量を多くするため品種改良を重ねて生まれた牛であり、人間の都合で生み出された動物といえます。さらに、牧場を経営していくためには、当たり前のことですが、利益を出さねばならず、そのためには乳量や健康状態、妊娠するかどうかというような条件に基づいて牛を選別する、ということが必要になってきます。牛は経済活動の手段なので、ペットとは異なり、時にはドライな選択を迫られる時もあります。そういう意味では、牛乳もお肉と同じように動物の命をいただいているおかげで食べられるものであり、それに対する感謝の気持ちを普段の自分はあまり持てていなかったなと反省しました。私はヴィーガンではないので、肉も魚も乳製品もガンガン食べますが、そんな私にできることはいただいた命を無駄にしないことではないかと思います。
そして、この牧場にいる牛にも感謝の気持ちを持って接していきたいと思いました。

2022/07/23

現場のプロの驚異的なスピード感を目の当たりに!

今日は午前中に搾乳作業、午後に哺育作業を行いました。
搾乳作業ではパーラーに乗っている牛の乳房を消毒し、5回ずつ手で搾るという前搾りの作業をしました。搾乳機をつける前に5回搾ることによって、生乳内に含まれる細菌の量が大幅に減るのだそうです。この前搾りの作業で次から次にやってくる牛たちを搾っているうちにだんだん手に力が入らなくなってきてしまったので、搾乳後の牛の乳房を消毒する作業を手伝うことになりました。この作業ではただ消毒をするだけではなく、乳量のチェックを行い、乳量が大幅に減っているようであれば、様子を見て治療を行なったりするので、慎重さが必要なのだなと感じました。
また、搾乳の作業全般においてスピードがとても大事であることを痛感しました。1000頭以上の牛を一定の時間内に搾乳しなければならないので、どの作業も手際良くスムーズに進めることが求められます。牧場の方々の動きを見ていると、全く無駄がなく、スタバ店員のフラペチーノ作りを彷彿とさせるほど、皆さんテキパキと動いていて、本当にすごいなと思いました。
午後は仔牛のミルク作りや哺乳を行いました。仔牛は本当に可愛くて癒されたのですが、2Lの瓶を持って直接ミルクをあげるのは予想以上に大変でした。特に飲みたがらない仔牛にミルクをあげる時に、どういう風にすれば飲んでくれるかがわからず、難しかったです。7、8月は仔牛の頭数が多くなる時期らしく、ケージのほとんどが埋まっており、哺育の作業も大変になるそうです。搾乳も哺育も慣れないことばかりで大変だったのですが、こんな風に一つ一つの作業があった上で牛乳ができているのだと思い、改めてそのありがたみを感じました。
また、ワーホリを始めて身体をよく動かすようになったからか、ここ数日本当によく眠れるようになりました。昨晩は数年ぶりに22時前に寝ることができ、東京にいた時の生活からは信じられないくらい健康的な生活が送れていて、自分でもびっくりしています。たくさん寝て、たくさん食べて、たくさん動いて、残りのワーホリも頑張りたいと思います。

2022/07/24

牛たちをパーラーへご案内!追い込み作業にも挑戦!

今日は午前中に牛の追い込み作業、午後に哺育作業を行いました。追い込みというのは牛たちを牛舎からパーラーまで誘導する作業のことです。牛は基本的に通路を作って誘導すればその通りに移動してくれるので、柵などをうまく使いながら牛たちを移動させます。たまに全然誘導した通りに動いてくれない牛もいたりして、その牛を移動させるのが難しかったのですが、追い込み作業の中で牛たちと触れ合うのはとても楽しかったです。
牛の誘導がひと段落したら、牛たちの通路の掃除をしました。通路はコンクリートでできている上、牛の糞尿の汚れも多少あるため、とても滑りやすくなっていました。私に体力が無いということもあり、掃除が思ったより大変だったのですが、掃除してきれいになった通路を見たら少し達成感を感じました。
午後は昨日と同様に仔牛の哺育作業をしたのですが、今日はある程度成長した仔牛の哺乳を行いました。ケージについているホルダーに哺乳瓶を入れて哺乳を行うのですが、ホルダーに瓶を入れた瞬間に牛たちがものすごい勢いでミルクを飲み始めたのがとても印象的でした。あっという間に2L飲み終わってしまうので、すぐに瓶を取り替えなければならず、今日の作業も昨日の作業と同じくらい大変でした。ですが、体調が優れずミルクを飲むのもままならない牛も一定数いることを考えると、このように元気いっぱいにミルクを飲んでくれることはとても幸運なことなのだと思います。

2022/07/25

勉強会を開いてくださり、知見が深まりました。

今日は午前中に哺育作業、午後に勉強会を行いました。
この日の早朝に仔牛の出荷があり、その出荷で空いたケージの掃除をしました。糞が壁にこびりついていてなかなか取れなかったのが大変でしたが、掃除し終わったケージが綺麗になっているのを見ると、「ちゃんと掃除してよかった!」と嬉しい気持ちになりました。
午後は酪農に関する勉強会の時間でした。酪農家向けに書かれた本を読みながらいろんなお話を聞くことができ、とても貴重な体験だったと思います。私は酪農について専門的に勉強しているわけでもなく、今回のワーホリで初めての酪農に関わったので、見聞きすることが知らないことばかりで、本当に毎日毎日すごく勉強になっています。こんなに知らないことに囲まれる日々は久しぶりで、とても新鮮です。
自分の知っている事柄がいかに限られたものであったかを痛感し、まだまだ学ぶべきこと、考えるべきことはたくさんあるのだなと感じています。便利な生活を支えるためにどのように牛が育てられ、牛乳が作られているのか、そこにはどんな人たち・仕事が関わっているのか、などを間近で見ることができ、牛や酪農のことを知るだけにとどまらず、自分のこれまでの過ごし方や考え方を見つめ直す良い機会になっていると思います。
今日でちょうどワーホリも折り返し地点ですが、後半もたくさんのことを吸収できるよう、頑張っていきたいです。

2022/07/26

濃ゆーい1日!ありとあらゆる業務に奔走した日

今日はいろんなことをやった濃い1日でした。
まず、生まれたばかりの仔牛に耳標をつけました。この耳標は情報の管理を目的として、日本国内の全ての牛につけられているもので、記されている10ケタの数字は牛一頭一頭違うものです。耳標をつける時はホチキスのような道具を使うのですが、これがまた難しかったです。中途半端な力の入れ具合ではうまく耳標が付けられず、牛を痛がらせてしまうので、思い切りよく力を入れるのがコツでした。
それから仔牛たちを哺育舎に移動させました。仔牛とはいえど、25〜40kgくらい体重があり、結構力もあるので、カートに入れて運ぶのがスムーズに行かず、難しかったですが、最終的にはきちんとケージに入れることができてよかったです。
その後は出産が近い牛たちの様子を見たりしました。乳房の張りや陰部の緩み具合などから出産が近いかどうかを判断するのですが、これもなかなか難しく、熟練しているからこそできることなのだなと感じました。
午後は近隣の養鶏場から消毒用の消石灰を取ってくる作業を行いました。一袋20kgの消石灰がいくつもあって、それをトラクターで運べるように並べるのですが、体力的にとてもきつかったです。ちょっと大袈裟かもしれませんが、今日が今までの人生の中で一番重いものをたくさん運んだ日かもしれません。私はすぐに疲れてしまい、頻繁に休憩を取っていたのですが、その間にも牧場の方達はどんどん消石灰を運んでいたので、本当にすごいなと思うと同時に、自分の体力の無さが不甲斐なかったです。
牧場に戻ると、破水している牛が数頭いたので、その牛たちの様子を観察しました。一頭は予定日よりも1ヶ月ほど早い早産だったので、残念ながらお腹の中で仔牛が亡くなっていました。その仔牛の死体を見た時はショックでしたが、出産は生死に関わる本当に大きなことなのだなと実感させられました。産気づいていたもう一頭は10分以上苦しんだ末に、無事元気な仔牛を出産しました。仔牛が大きかったということもあって、出産の際に母牛が本当に苦しそうにしていたので、見ていてハラハラしたのですが、無事に産まれてくれて本当によかったです。
生まれてくる牛もいれば、亡くなってしまう牛もいて、出産は母親も子供も本当に命懸けなのだなと感じました。無事に生まれてくることは決して当たり前ではないし、そうやって生まれた命をいただいて、私も生きているのだと考えると、もっともっと感謝の気持ちを持たなくてはいけないと思いました。

2022/07/27

【アクティビティ】1日まるごとアートと自然をたっぷり堪能!

今日は、ワーホリ事務局の方々とN.Tさんと一緒にアクティビティに行きました!
まず、石神の丘美術館に行き、散歩しながら館内にあるオブジェを見てまわりました。途中の道で咲いていた紫陽花がとてもきれいでした!東京では紫陽花の見頃は大体6月ぐらいなので、7月下旬に紫陽花が満開になっているのは少し不思議な感じがしましたが、紫陽花と蝉の声という珍しいコラボが体験できてよかったです。
それから、地元の小学生たちが作った田んぼアートを見に行きました。一面に田んぼが広がる中、やぐらにのぼってみると、田んぼにきれいに絵が描かれていて、こんなに田んぼアートが鮮やかなものだとは思わなかったので、驚きました。田んぼの景色も美しく、風も涼しくて、とても気持ちよかったです。
お昼はランプというお店でステーキを食べました!お肉もご飯もどちらもめちゃくちゃ美味しかったです!!
午後は、岩手山の麓の焼走り溶岩流に行きました。昔、岩手山が噴火した際に流れ出した溶岩流が固まってできた場所なのですが、溶岩があるところはほとんど植物が生えておらず、なんだか別世界に来たような気分になりました。植物がたくさん生えているというのはよくある自然の風景ですが、この溶岩流も自然のあり方の一つであり、自然の圧倒的なパワーを感じました。散策中は溶岩の上を歩くのですが、細かい溶岩が足ツボみたいで、いいマッサージになりました。
帰りは道の駅に寄って、ご当地サイダーをいただきました!甘くて冷たくてとても美味しかったです。

2022/07/28

アイスの差し入れで、パワーチャーージ!

今日は一日中分娩作業を行いました。調子の良くない牛を獣医さんに見てもらったり、出産しそうな牛の様子を観察したり、牛舎におがくずを撒く手伝いをしたり、哺育舎に仔牛を移動させたり、といろんなことをしました。
ここ数日は天気も良く、気温も上がっているので、今日は休憩中に牧場の方が差し入れしてくれたアイスを食べて涼みました。甘いアイスが身体に沁みて、とても美味しかったです。
また、今日は生まれた仔牛を洗って初乳を飲ませる作業も行いました。タオルでガシガシ身体を拭いた後、ミルクを元気良く飲んでくれて、見ていた私まで心が温かくなりました。やっぱり仔牛は可愛いです。
それから、哺育舎の向かいの畑で牧草の刈り入れをしていました。今の時期は二番牧草の時期で、この牧場の畑ももう少ししたら収穫するそうです。機械を使って牧草を丸める様子は東京では見ることのできないものなので、とても新鮮でした。
ワーホリも気づけば、残り3日となりました。本当にあっという間です。最初は慣れないことばかりで大変なことも多かったのですが、だんだん少しずつ作業の内容ややり方がわかってくるにつれて、楽しさが大変さを上回るようになりました。あと数日しかないことが悲しいのですが、最後まで楽しんでワーホリができたらなと思います。

2022/07/29

感情が揺さぶられた、”生”と”死”、命のあり方

今日は午前中に分娩作業、午後には死亡牛の運搬と出産の立ち会いをしました。仔牛のお世話の一環で、耳標をつける作業もしたのですが、前回やった時よりもちょっと上手くできるようになった感じがして嬉しかったです。
仔牛にミルクを飲ませる作業も何回かやっているのですが、これはやっぱりまだ難しく、飲ませるのに四苦八苦しています。牧場の方曰く、慣れてくると仔牛がミルクを飲むのをやめるタイミングがわかるそうで、仔牛の調子に合わせてミルクをあげるとスムーズに飲んでくれるそうです。もはや職人技の領域なんだろうなと思います。
午後は前日に亡くなった牛をトラックに積んで死体保冷庫に持っていくのに同行しました。この牛は成牛で、股開きと言って後ろ足が開いてしまったらしく、立ち上がれなくなってしまったので、自力で餌を食べたり水を飲んだりするのが難しくなり、衰弱して亡くなってしまいました。ここ数日の分娩作業の中で、この牛に餌や水をあげていたので、亡くなったことを聞いて、より一層複雑な気持ちになりました。ついこの間まで衰弱しながらもしっかり生きていた牛が死んでしまって、その死体を運ぶトラックに自分が乗っていると考えると、命がいかに失われやすいものであるかが身に沁みて感じられました。
死体保冷庫は四方を塀で囲まれてはいましたが、住宅のすぐ近くにあって少し驚きました。中には数頭の死体が既に入っていて、ここに置いてある死体は別の業者の方が後日取りに来て別の場所に移動させるのだそうです。亡くなってから時間が経っているため、牛の死体はかなりきつい臭いがしていたことが印象に残っています。
牧場に戻ると、別の牛が出産の真っ最中で、すぐさま出産の観察を始めました。無事に仔牛が産まれて、母牛も元気だったので本当によかったです。
生き物を相手にしている仕事なので、動物の誕生にも死にも直接関わることが多く、今日は特にいろんなことを考えさせられる一日となりました。出産のシーンも、トラックで運んだ死体も、どちらも私の脳裏に焼き付いていて、おそらくこれから忘れることはないのだろうなという気がしています。今日見たような生死が日々の暮らしを支えているのだと思うと、この生活がどんなにありがたく、貴重なものであるかを改めて実感します。
また、生き物を相手に365日毎日世話をし続けるということがどんなに大変なことであるか、牧場で実際に働いてみて、身を持って感じることができたと思います。自分にはまだまだ知らないことがこんなにたくさんあったのだなと気付かされる毎日です。残り2日間のワーホリ、頑張りたいと思います。

2022/07/30

残り1日。仔牛も、このまちの景色も、もう愛おしい…!

今日は午前中がロボット作業、午後が哺育作業でした。
ロボット作業ではロボット搾乳機の清掃や牛のベッドメイキングを行いました。雪かき用のスコップを使ってベッドをきれいにしていくのですが、想像以上にハードでした。これをいつも一人でやっている牧場の方のすごさを身に沁みて感じます。掃除中に人懐こい牛が何頭か寄ってきて、最初は少し驚きましたが、慣れてみるととても可愛く感じられました。よく見てみると一頭一頭の顔も全然違うし、つんとしてこっちを全く気にしない牛もいれば、しょっちゅう近寄ってくるフレンドリーな牛もいて、牛もなかなか深い生き物だなと思いました。
この牧場に来た初日は、牛に蹴られないかどうかが不安で、些細なことにビビりまくっていたのですが、今ではこうやって牛に自由に触れられるようになり、牛との触れ合いを楽しめるようになったことは今回のワーホリを通して成長した部分かなと思います。ベッドをきれいにしたそばから糞をされると、さすがにちょっと虚無感を感じざるを得ませんでしたが、それを差し引いてもやっぱり牛は可愛いです。
午後の哺育作業では仔牛の哺乳と体調不良の仔牛の検温を行いました。哺乳瓶から直接ミルクを飲ませる作業にはだいぶ慣れてきて、最初の頃と比べたら、だいぶスムーズに哺乳できるようになったのではないかと思います。ですが、肛門に体温計を直接入れて体温を測る作業はまだまだ難しく、肛門を見つけるのにも一苦労してしまいました。
体調の悪い仔牛はぐったりとしていて、ミルクもほとんど飲めていなかったので、見ていて心が痛くなりました。牛たちの体調はミルクの飲み具合や便の様子から判断し、体調が悪そうだと思ったら体温を測って、40℃以上ある場合は獣医さんに診てもらうそうです。
昨晩ホテルの駐車場から星を見ていたのですが、東京では見ることができない天の川がきれいに見えてちょっと感動しました。流れ星もちょくちょく流れていたので、見ていてとても楽しかったです。
たった2週間弱という短い期間ではありましたが、岩手で生活する中で、自然の美しさやこの土地ののどかな雰囲気をたくさん感じることができたと思います。木漏れ日の美しさや雄大な山々、一面に広がる広い空、高原の涼しくて気持ちのいい風など、ここの方々からしたらなんでもないようなことが全て新鮮で、とても心に残っています。これまで自分はだいぶ自然からは離れた生活を送っていたのだなとも感じています。

2022/07/31

新たな生活のあり方を発見できた2週間でした。

今日は午前中に搾乳作業、午後に哺育作業を行いました。
搾乳作業では以前やった前搾りと乳房の消毒をしたのですが、やはりこの作業はスピードが命でした。しかも今日は前回やった時よりもパーラーの回る速度が速く、より一層テキパキ動かなければいけませんでした。ですが、その中で唯一前回よりも成長したと思ったのは、前搾りをしていても前回ほど手が痛くならなかったことです。おまけに前よりもスムーズに搾れるようになった気がして、些細なことではありますが、嬉しかったです。
午後の哺育作業は昨日とほぼ同じ業務に関わりました。昨日、成長を感じた哺乳作業ですが、今日は仔牛がなかなかミルクを飲んでくれず、やっぱりまだまだ難しかったです。きっと仔牛の状態を見ながら哺乳できるというのが理想の形なのだと思います。それから、昨日の検温の際に体調不良だった仔牛が何頭か亡くなっていて、本当にあっという間に亡くなってしまうのだなと思いました。亡くなった牛とは対照的に、元気いっぱいにミルクを飲んで跳びまわっている牛もいて、最終的には肉牛として出荷されてしまうので結局命半ばで…ということに変わりはないのですが、それでも、やはり元気でいられるうちは元気でいてほしいなと思いました。
ですが、このように思いながらも牛肉を美味しくいただいてしまっているので、単なるエゴかもしれません。難しいですね。
今日はワーホリ最終日ですが、ワーホリ期間はこんな風に目の前にある命と向き合い、その中で気づきや学びを得たり、自問自答をしたりする日々でした。酪農という仕事について、生き物の命をいただくということについて、自分の今までの生活や考え方を振り返って改めて考え直すいい機会になったと思います。
また、この岩手の土地での生活を通して、自分の将来の選択肢が広がったように思います。正直最初は知らない土地に一人で2週間過ごすことへの不安もあったのですが、実際に生活してみて、この土地の良いところをたくさん見つけることができました。こうやって暮らしていくのも素敵だな、と思えるような新たな生活のあり方を知れたというのは、私の将来を考える上で非常に大きく、以前よりも未来が楽しみになりました。このワーホリでの経験を今後の糧として、これからもいろんなことにチャレンジしていけたらなと思います。
最後になりましたが、気さくに話しかけてくれたり、丁寧に仕事について説明してくれたりと本当に優しく接してくださった牧場の方々をはじめ、関わってくださったみなさんに御礼を申し上げたいと思います。私が充実したワーホリを体験できたのは全てみなさんのおかげです。本当にありがとうございました。

お問合せ

いわてふるさとワーキングホリデー事務局・
盛岡市ふるさとワーキングホリデー事務局

〒020-0024
岩手県盛岡市菜園1-12-18
盛岡菜園センタービル5階 ジョブカフェいわて内

電話でお問合せ平日10時〜18時

019-621-1171

ACCESS

〒020-0024
岩手県盛岡市菜園1-12-18 盛岡菜園センタービル5階

※無料駐車場・指定駐車場はございません。
公共交通機関をご利用いただくか、お車でお越しの際は、お近くの有料駐車場をご利用ください。

[バス]
・「映画館通り」徒歩1分
・「菜園川徳前」徒歩2分

※盛岡駅からのアクセスには「盛岡都心循環バス でんでんむし 左回り」の「菜園川徳前」が便利です

[徒歩] 盛岡駅より15分

[タクシー] 盛岡駅より5分

  • 写真:ビル外見
  • 写真:ビル正面
  • 写真:1階
  • 写真:5階
  • 写真:ビル内装

首都圏でのご相談

首都圏でのご相談を希望される場合は次の窓口をご利用ください

東京・銀座

岩手県U・Iターンセンター

東京都中央区銀座5-15-1 南海東京ビル1階
いわて銀河プラザ内

月曜~土曜 10時半~17時 ※日曜・祝日・年末年始は休み

東京・有楽町

いわて暮らしサポートセンター

東京都千代田区有楽町2-10-1東京交通会館8階
ふるさと回帰支援センター内

火曜~日曜 10時~18時 ※月曜・祝日・その他指定日休み